リョウリヤ ステファン パンテルStephan Pantel
京都弁でしゃべるフランス・プロヴァンス出身人シェフのお店。 先回も先々回もなかなか予約の取れなくて、ようやく今回訪問。
料理のレベルもさることながら、食材を使うアイデアがすばらしい
京都御所のすぐ南 とてもわかりやすい場所にありながら、ひっそりと佇む京町家

赤い暖簾をくぐると、静かな空間の中 和の庭の緑が広がる いい感じだ。
ドアを開け 庭を眺められるすっきりとした店内
なかなかいいお庭だ
料理店に行くと目の前で調理が見られ、時にはシェフともお話ができるので、極力カウンターをお願いするが、今回も。
カウンターへ案内される。
アペリティフ
シャンパーニュのロゼ
THIERRY FOURNIER
ピノ・ムニエ シャルドネ
フルーティで上品な辛口で良い味わい おいしい
グラスがイイね。
とても繊細なステムにロゼの色とのバランスが最高に似合っている。
これだけで美味しく感じてしまう
⚫︎黒うさぎの蓋物
鳥取のサーモンマリネ 2日間寝かせたもの
菜の花
タルタル
サーモンの皮とウズラの卵黄
飾り方も上手だ
パリパリのサーモンの皮
美味しい
サーモンマリネ 菜の花と山椒の良い混ぜ具合味わい 塩分やや強めだが、今日は夏日だったからこれくらいの塩分はいい感じ
サーモンの皮の下のウズラの卵黄はスモーク
これは旨い
ところで、グリーンとブルーの水のグラスどちらもなかなかいいね
ウエーヴの揺らぎを感じさせるブルー
大胆なオーバルのグリーングラス
⚫︎名物のフォアグラ
次は当店のメインのフォアグラで、
これに合わせるのに日本酒とアルザスのどちらかと出されたが、アルザスは好きな産地でもあり、両方お願いした。
ペアリングの酒
勝山純米大吟醸 玄 宮城県勝山酒造 仙台伊達家御用蔵
貴醸酒っぽい甘い味に穀物感が現れている
バナナやレーズンに蜂蜜を合わせた感じで貴腐ワインに似たが綺麗な味、良い味だ。
フォアグラにも合う
値段を調べたら結構高級品だね普通の日本酒の6倍くらいする。
アルザスの白ワイン トリンバック2018
ブドウ品種 リースリング
果実味と芳醇な仕上がり、アルザスらしいが少し甘口
フォアグラにはこれも悪くはないが、これよりも勝山の玄の方がよく合うね
名物のフォアグラ
フォアグラのコンフィ奈良漬巻
南国フルーツ4種類のソース
味付けは故障のみ 58度で4分 真空パックして10日間熟成
コリコリとねっとり感
大根の奈良漬で巻いたフォアグラ
フォアグラにブラックペッパーをかけて大根の奈良漬で巻いてある。
フォアグラだけを食べてみると
口の温度でトロリと溶けて濃厚なバター感の甘味の中に粒胡椒とフォアグラの味が出現
旨い!
とてもうまい。
大根の奈良漬を巻いてから熟成させたものだね。
時々ベルエキップで食べているフランスの キャスタンは最高に美味しくて大好きだが、
このお店のこういう作りもまたイイね。
フォアグラの滑らかさにに奈良漬の甘辛とやや硬い食感が入ってくる。
いい感じだ。
奈良漬って使い勝手がとても良い漬物。熱々のご飯には当然だが、酒の肴にも、お茶請けにもよく使った。時々羊羹と一緒に小皿へ乗せてお煎茶を飲んだし、炒め物にみじん切りして入れたりとさまざまなものに使えるが、このようにフォアグラにもよく合っている。
フルーツソースの甘味もまた良い感じ
とてもうまい。 シェフが自分で名物というぐらい自信を持った味だ。
おかわりしたい位だ。
次はスープ
⚫︎フランスの白インゲンスープ
イカ墨のバルサミコ 蛍烏賊 上にバジルオイル
季節だね 海で光ると幻想的な蛍烏賊
普通はスープにワインは合わせないがペアリング
合わせるのはキャンティワイン
トッレ・アッレ・トルフェ2020
キャンティ コッリ セネージ オーガニックワイン
スープだがスープというよりポタージュの濃い感じ。
フランスの白インゲンスープは豆の味少々するがインゲンっぽくなく、濃いめのヴィシソワーズっぽい感じ
中の蛍烏賊とイカ墨バルサミコのジュレによく合う。
パンの写真を撮り忘れたが、なかなか美味しいパンだった。
⚫︎バスク地方の黒豚のハム
胡桃のオイル
皿が騙し絵風で面白い
胡桃が生きていて生ハムが美味しい
ペアリング
GAVI 2021
ガヴィ・デル・コムーネ・ディ・ガヴィ
ピエモンテの白 ナチュラルワイン
軽い酸味でドライ。生ハムの塩味と旨みが結構合う
ナイフとフォークの手仕事鍛造がイイね
⚫︎天草の鯛に鯛のだしと蕗の薹のスープ
アサリのバターライス キャベツとナッツ
アサリのバターライスを固めて表面パリっとしている。これ自体は、まあまあの味でどうでもよくって、しかし、これを鯛のだしと蕗の薹のスープにつけるとグーっと美味しくなる。
鯛のだしと蕗の薹のスープが良くて 鯛の肉もさらに美味しくなっている
ペアリングは
ナチュラルワイン
ドンキー&ゴート2017 カリフォルニアのナチュラルワイン
柑橘系の香りとサラッとすっきりとした白
⚫︎メイン ブルターニュの子牛
鶏に干しエビ絡めて揚げたもの
椎茸リードボー
インカの目覚めのピューレ
海老と椎茸の泡
肉に海老と椎茸の泡がよく合う
どれも旨い
ペアリングは
ブルゴーニュの赤と白 このどちらかだが、面白いので両方を注文
MARSANNAY En Combereau LES PARCELLAIRES
ブルゴーニュ 赤
モレ サン ドニ ブラン レ ラレ 2019 フレデリック マニャン
シャルドネ、ピノ・ブラン、ピノ・ブーロ
フレデリック・マニャンはルロワのワイン造りを理想とし、ルロワから栽培責任者が移籍。ルロワ流の栽培法を導入している
デザートの前にチーズはいかがと聞かれて、
お願いした、
チーズ4種
ウォッシュタイプ
ゴルゴンゾーラ
カマンベール
ハード
「それに合わせる飲み物を少なめにください」と注文したら、カウンターに次々とブランデーを8種類並べられた。
左から
⚫︎アルマニャック フランスの南西部ボルドー地方南に位置するアルマニャック地方
⚫︎コニャック ボルドーの北のコニャック市を中心にする地域
⚫︎カルバドス 北部ノルマンディー地方とブルターニュ地方が産地
⚫︎カルバドス
⚫︎フィーヌ
⚫︎コニャック
⚫︎マール
⚫︎グラッパ



大昔、日本酒が嫌いだった頃、モルトウイスキーとブランデーしか飲まなかった時代があり、さまざま購入して飲んでいました。
上記のどのブランデーも飲んだことはありますが、同じ醸造元のものはまだ飲んだことはありません。
これらのブランデーそれぞれに、タイプも産地も味も異なります。
現代はどのブランデーウイスキーもあの頃の値段の4分の1近くまで下がっていますから、色々楽しめていいですね。
⚫︎コニャックよりアルマニャックの方が好きでシャボーという銘柄のナポレオンやXOはよく飲んでいました。コニャックはどなたでもご存知でしょうが二段階の蒸留でとても綺麗、アルマニャックはフランスで最も歴史のあるブランデーで、一回の蒸留で少し野性的で辛口とでも言いましょうか、コニャックの甘さが嫌になるとアルマニャックに行くんですよね。
⚫︎カルバドスはりんごのブランデーで、琥珀色のとても甘い香りと味。夜よりお昼向きかな。
⚫︎フィーヌは、基準外のぶどうや質がよくなかったワインを蒸留して作られたものですが、良いものはとても高価。
これも甘〜い香り むせかえる甘さと綺麗な浮いたような甘さ ラム酒の高級品のような香りもあります
⚫︎マール ワイン用に使用したぶどうのしぼりかすから作られますが、これも美味いんです。
⚫︎グラッパはマールと同じぶどうのしぼりかすから作るものでイタリアで作られるものを言います。
さあどれがいいかな
ブランデーはアルコール濃度が高いのでたくさんは飲めないので一種類に絞ることにして。
アルマニャックも久しぶりにいいな グラッパの濃厚な旨味もゴルゴンゾーラのような辛いチーズにはよく合うし等と思い、昔を思い浮かべ、色々迷いましたが、一番飲む機会の少ないフィーヌブランデーを注文することにしました。
フィーヌブランデー
CHATEAU DE LA VELLE
ベルトラン・ダルヴィオ・シャトー・ド・ラ・ヴェル / フィーヌ・ド・ブルゴーニュ
1995年収穫葡萄1996年1月蒸留2018年瓶詰 グラスに軽く一杯3000円とのこと。
フィーヌブランデーは正式名称はEaux-de-Vie de Vinオー・ド・ヴィー・ド・ヴァン。一般的に「フィーヌ」と呼ばれる。
基準外のぶどうや質がよくなかったワインを蒸留して作られたものですが、ロマネコンティにもフィーヌブランデーがあるように高級品もあります。
このCHATEAU DE LA VELLEをネット検索したら、もう二度と手に入らない貴重なフィーヌと書かれていて、1995年は特に良いらしい。
これも甘〜い香り むせかえる甘さと綺麗で浮いたような甘さ ラム酒の高級品のような香りもある。
アルコール42度もありグラスに鼻を近づけると 咽せる。
度数がキツイね 気を抜くと息が詰まり 咳がでる。
妖艶な特別な美女が呼ぶように 息を止めてベーゼする
この深く妖艶な甘さ
蜘蛛の糸に絡まったような味
ウォッシュチーズの生臭い味も
ゴルゴンゾーラの青かび臭さえも一網打尽 完全に取り込まれ
その美味さにひれ伏す
いいブランデーだ。
デザート
いちごのジェラート
チュール 生クリームにいちごのカット
春菊と青物のソース
特別美味しい
春菊と青物のソースに甘味がほとんど付けてなくそれが全体を更に美味しくしていて素晴らしい
デザート2
四種類の焼き菓子
カヌレ
ガトーショコラ
もう一つ名前がわからない
私は甘いものも大好きなのに、カヌレは焼きたてカヌレもどんな有名店のカヌレも 一度もおいしいと思ったことがない不思議な食べ物。
しかし、初めて ここのカヌレは美味しかった。
ご馳走様
こちらのお店 料理はお任せのみ15000円。
飲み物はペアリングの6種類 10000円というのをお願いしましたが、
味の割に随分安い値段で、十分楽しめて勉強にもなり良い時間でした。
ペアリング6種類10000円のワインは 小売価格はシャンパーニュと勝山純米大吟醸 玄がちょっと高く、あとはデイリーな2000円代~6000円代のものをうまく組み合わせてあり、値段的にはまあまあかな。
しかし、料理が安いね。
雰囲気もよく、料理もきちんとしたフレンチにうまく京を組み込んで美味しく、シェフも流暢な日本語で対応も良く、トータルでとても良いお店でした。
京都に来た時は季節を変えて何度もお邪魔したい店になりました。
リョウリヤ ステファン パンテルStephan Pantel
住所:京都市中京区柳馬場通り丸太町下る4-182 電話:075-204-4311
HP:http://www.stephanpantel.com/
営業時間:昼12:00~15:00 夜18:00~22:00 水 休









































