河井寛次郎の茶碗 | foo-d 風土

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何度見ても

  いいものは

 何がいいというより

  ただ いいね!

京都で鍵膳から河井寛次郎記念館へと回り寛次郎の素晴らしい作品を沢山拝見してきましたが、自分が生まれる前から 両親がとても影響を受けていたので無意識の中にスーッと入ってきます。

 家に帰って

寛次郎の作品を改めて観ました

 

 花紋抹茶碗 (大)

 花紋抹茶碗 (小)

 三色扁壺

 柿釉ぐい呑み2

 呉須筒描紋茶碗

 三色打薬抹茶碗 1960年70歳の作品 

 辰砂呉須鉄絵 花紋 扁壷2 1937年47歳の作品

 呉洲鉄菱花紋長角筥(ハコ) 1947年57歳の作品

 呉州灰皿 1950年60歳の作品

 

記念館にあるような大作は一点もありませんが、柄や形の似た物もあり、毎日好きに触って楽しめるのでありがたいです。

 河井寛次郎も濱田庄司も民芸の人。二人共、自分はただの陶工だから銘は入れないと言い、寛次郎はただの陶工だからと人間国宝さえ辞退しています。 銘を入れないと真似されますよと新聞記者が尋ねたら、真似されても物が本物ならそれで良いと気にもされませんでした。 この寛次郎の生き方やその考えやを一番受け継いだのが直弟子の生田和孝と言われていました。ですから、生田さんは寛次郎と同じ様に作品に銘を入れません。

 

 生田さんは寛次郎の窯を出て丹波焼を盛り返し、鎬大皿で文部大臣賞を取り、これからという55歳で早逝されてしまいました。

 生田さんは私の父の友人で、個展の後、時々父のところに皿や碗などをたくさん使ってくれと送ってきていました。ですから実家にいる頃はいつも生田さんの器で食事をしていました。私も学生の頃、生田さんの所で陶芸家になりたいと思ったこともありましたが、その時は染織をする事に決めていたので諦めました。今も生田さんの器も飾りながら使っています。

 河井寛次郎作品はとても人気ですし、作品に銘を入れないので偽物が多いのも有名です。

偽物でなくても、河井武一(甥)、河井透(武一の長男)、河井創太(曾孫)河井敏孝(博次の養嗣子)や多くの直弟子等が寛次郎似の作品を作っているので、混同されることも多く、業者でも迷うことがあるそうです。

 寛次郎以外は全般的に見ると、皆、どれも少し優しい感じで、寛次郎の構築さやすっきりとした豪快さから見るとやや小粒の感じがします。

この中で、個人的には河井武一作品の中にも好きなものがあります。

 弟子の中でも生田和孝は寛次郎似のものは造ってません。

 

また、寛次郎は銘を入れないので河井武一作品を寛次郎作偽り共箱を偽造したり、悪質な偽物が多いのも特徴で、ヤフオク等を見ると沢山出ていて面白いです。

 

さて、拙宅。

 茶碗と湯呑みと筥が計5個置いている写真がありますね、この中に河井寛次郎作ではないものがあります。

 さてどれでしょう。

 これも寛次郎が何点か作っているものによく似ていて、偶に業者でも寛次郎作として販売していたり、ヤフオクなどで河井寛次郎作として売られていたり、偽物を含めて似たものがよく出品されているものです。

 正解は、呉須筒描紋湯呑です。

 

偽物ではなく、作者は寛次郎の婿養子、河井博次作の湯呑です。

形はそっくりですが、筒描きの柄が寛次郎とは少し違います。

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さて、お気に入りの碗でお茶を。

 お抹茶は60位ある茶碗の中から毎日その日に気に入ったものを取っ替え引っ替え 日に3杯ほど飲んでいますが、

河井寛次郎の抹茶茶碗は3点。

三色碗、花紋が大と小

 どれも見込み(うつわの内側)の底にポツポツと3つ目跡(重ね焼きをした時の跡)がついていますね。

一般的にお抹茶椀はひとつづつ素焼きの甕に入れて他に触れない様に大切に焼かれますが、寛次郎は民の技、民芸品なので重ね焼きをしています。

 

この中で、私のいちばんのお気に入りは、大きい花紋抹茶碗です。

胴も厚めで高台も寛次郎らしい特徴がありどっしりと豪快です。

 大きく割れて金継ぎをしてありますが、太い金継ぎでこれもいい景色。

どっしりと大きい方が温かみがありゴツくて寛次郎らしくて好きです。

 もう30年もこれでお抹茶を飲んでいますが掌にふわっとどっしりとおさまり、心の温かさが伝わります。

 器は使われるために生まれてきた物ですから、使わないと可哀想。私のところではどれも使っていますが、

「物語のある料理『野の花料理・恵那の野山の 蕎麦懐石』」でも、お客様に自由にご自分で碗を選んでいただき、お茶をたてて飲んでいただいています。

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茶の良さは

 収まりの良い

   たなごころ

ふわふわと

 少し多めに

   泡繊細

これが私の好きなお抹茶です。

泡は福々として細かければ細かいほど甘くおいしさが募ります。

 

 たまに他所で三日月の泡や海の泡の茶をいただきますが、ふくふくしないので私には合わないのでしょう。美味しいものに出会いません。

大好きな河井寛次郎の器でいただくお茶は 本当に美味しいです。

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 お抹茶はスプーン(茶杓)で粉の茶をすくって器にいれて(茶筅)で混ぜるだけという世界最古のインスタント飲料です。

そして、抹茶は、抽出液ではなく茶葉そのものを飲むため、食物繊維が豊富ですし、紅茶や煎茶、コーヒーに比べてより多くの栄養成分を摂取できます。

 美味しいですし、健康のためにもお抹茶を飲みましょう