自分が思うより思い入れはあるのかもしれない
ハイセイコーの競馬ブームで毎週日曜日の午後3時にテレビの競馬中継を見るのが習慣になり、その数年後にトウショウボーイとテンポイントのライバル物語に目が離せなくなり、同時にクラシックとは関係のないところで芦毛の逃げ馬ホワイトフォンテンに強く惹かれた私にとって、競馬というのは毎週日曜日のただただ興味深いサラブレッドが競い合うスポーツだった。
今のように馬券を買うことなど想像もしていなかったのに、どうしてあんなに熱心に見ていたのか自分でもよくわからない。
きっと日曜日のテレビに他に面白いものがなかったことと、友達との付き合いに執着がなかったからだろうなあと思う。
それはさておき。
それが馬券を買えるようになった社会人になってから、特にちょうど武豊とオグリキャップがハイセイコー以来の競馬ブームを引き起こした頃、自分の競馬熱に俄然拍車が掛かった。
シンボリルドルフが無敗で三冠馬となったときにも凄い凄いと興奮していたが、馬に思い入れを持つことはあってもレースに思い入れを持つことはなかった。
だが自分も馬券で競馬に参加するようになると不思議と幾つかのレースに思い入れを持つようになった。
メジロマックイーン、ライスシャワー、サクラローレル、ヒシミラクル・・・
イナリワンやタマモクロスも実に個性的な存在だった。オールドファンの感傷と言われるかもしれないが印象的なレースが多いのだ。
展開を想像したい
馬券を買うときに最初に考えるのはどんな流れになるだろうかということ。
その中でこの馬場状態ならどの馬が有利にレースを運べるか、それで人気薄で馬券になるのはいないだろうか、それを考えるのが楽しい。
だから枠順が決まらないことには予想もあまりできないのだが・・・
今年の天皇賞(春)はなかなか楽しいメンバーになった気がする。
おそらく1番人気になりそうなタイトルホルダーが逃げるだろうと大方の予想は一致するのだろうが、他にもアフリカンゴールドやディアスティマといった何度か逃げて結果を出しているのがいる。
アスクビクターモアやディープボンドも先行してG1での好走実績がある。
ジャスティンパレスも前走・阪神大賞典を番手からの競馬で勝っている。
これは枠順によっては3200mとは思えないような激流の展開、なんてこともあるんじゃないだろうか。
そうすると今はあまり注目されることもない往年のステイヤー血統が浮上してくるもあるんじゃないだろうか、などと考えて今からワクワクしてしまうのだ。
例えば・・・
エンドロール。
父ガルボは阪神1400mで活躍していたがその父マンハッタンカフェは菊花賞、有馬記念、天皇賞(春)の長距離G1を3勝している。母系にも3代母の父に往年のステイヤー血統の代表格とも言えるリアルシャダイの名前がある。
単勝オッズが万馬券になりそうな人気薄が死んだふりからの追い込み3着とかあったら熱いよなあ。
サンレイポケット。
父ジャングルポケットは凱旋門賞馬トニービンの直仔。ジャングルポケット自身も天皇賞(春)2着があり、その産駒ではジャガーメイルが勝ち、トーセンジョーダンが2着という実績もある。3000m以上のレース経験は前走の阪神大賞典が初めてだが2度目の3000m超の長距離レースで変わり身を見せたりしないだろうか。
そうは言っても
ダイナアクトレスの血を引く馬たちを応援しているのでボルドグフーシュは外せない。
菊花賞2着、有馬記念2着、阪神大賞典2着。
力なくしてこの成績は残せないだろう。
ダイナアクトレスの初仔ステージチャンプは2500m超のレースで菊花賞2着、天皇賞(春)2着を含む2.5.2.3、3度の着外も内2回は天皇賞(春)で4着、5着だ。
ボルドグフーシュも長距離では堅実に走ってくれると信じたい。
願わくば内目の枠に入ってくれれば、ここから手広く流したいものだと考えているがどんな配枠になるだろうか。