生徒に「負けた~」と素直に思った日。 | 愛知県一宮市 ピアノ教室ff(フォルテッシモ)

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夢はピアニスト。日本には、もう住まない!
そう思っていた私の、運命の嫁ぎ先は、お寺でした。

藤原式ナチュラルメソッドで、
楽に表情豊かに音楽を奏でるレッスンをお届けします。

お寺といういつもと違う空間で、
音楽を楽しみ、心をまあるくしてみませんか。

生徒に、
 

「負けたな~」

 
と、思ったときって、ありますか。
 
正直、わたしは今まで1度もありませんでした。
はい。
「でした」。
過去形です。
 
 
受験を終えて、レッスンに復活された生徒さん。
忙しい高校生活の中、毎週レッスンに通ってきてくれます。
 
ちょっぴり奥手すぎる演奏に、じりん、とすることはあるのですが、
それでも、フランスものを弾かせたら、その空気感は素晴らしい。
 
 
 
そんな生徒さんですが 、このピアノ教室に来た当初は、
指使いも、譜読みも、ぐちゃぐちゃでした苦笑
 
おまけに、注意すると、ふくれる……。
 
(そういう生徒さんは、意外と多いかも。
気が強かったり、独自の世界を持っている子は、このタイプが多いです。
自分のこだわった世界に横やりが入るのが、気に入らないんです。
実は、わたしも、ずっとこのタイプで、
かなり、反抗的な生徒でしたニコ
 
過去のわたしに比べれば、この生徒さんは、とっても素直です笑
 
 
まあ、ちょっとした、
そんな欠点はありましたけれど、
 
・音楽が大好き
・歌心がある
・耳が良い
 
という、良い点を生かして、バルトークのミクロコスモスを始めました。
そして、バーナムを使っての、徹底的な基礎練習。
 
ちょっぴり涙ぐむこともありましたが、
それでも毎週、テスト週間でも休むことなく来てくれましたしみじみ
 
そして、今では、音の間違い、指のまちがいを指摘することは、
ほぼなくなりました拍手
 
 
 
そんなレッスンのある日。
最近、練習のしかたに悩んでいる生徒さんの参考になれば、
と、思って、この生徒さんにインタビューしていて、
 
 
「でもさ、ほんとに譜読み上手くなったよね。
そして、早くなった。
昔は、練習曲なんか、譜読みするのも嫌そうだったのにね。
時間もすっごくかかったし」
 
「実は……」
 
うん?
かすかに目が笑っています。
 
「チェルニー、今朝譜読みしてきたんです。
最近、学校も忙しいんで。
バレルかと思いましたけど、バレなかった~~~~~笑
 
 
((((((ノ゚⊿゚)ノえええええ~~~~~~~。
ぜんぜん、気づかなかった(  ゚ ▽ ゚ ;)
 
 
 
やられたわ。
負けたわ。
今までは、ピアノを聞けば、どれくらい練習してあるか、
どれぐらいの期間をかけて練習したかは、まず分かったのに苦笑
 
でも、嬉しい「負けた」でしたニコニコ。
 
 
生徒は、先生に習い、
並び、
そして越えていく。
 
そうであって欲しいと思います。
 
 
人を育てる喜びは、
わたしを越えていく力をつけてもらうことだと思っているから。