二律背反劇場 -3ページ目

二律背反劇場

そっちの水は甘いか?

仕事をする上で気をつけているのは、
相手の言葉を大切にすること。

しかしながら、
できるだけ相手には自由に話してほしいと思うあまり、
説得力のない例え話を多くさせる結果となり、
上手く導くことができなかった。

私の力量不足だと言われ、
不甲斐なく思う。

けれど、そうダメ出しをされた直後に、
やり手だから上手くまとめてくれると相手方に紹介された。


要は、相手の良さを引き出す力はまだまだだけれど、
書く力は認められているということか。


自信を失くしたり、
自信が溢れたり…
この仕事をしているとジェットコースターのように感情が波打つ。


どんな人に出逢えるのか、
どんな話が聞けるのか。

ルーチンに感じないように。
ひとつひとつがただの〝消化〟にならないように。
この仕事ができる喜びを忘れずに。
どこかでこの瞬間も
新しい生命が誕生し、
ひとつの命が消えてゆく。

真逆のことが隣り合わせのこの世の中で、
どうバランスを取ればいいのかわからなくなる。


内臓を取り出されたあの日、
隣の病室からは新しい生命の力強い鳴き声と幸せに包まれた笑い声が響いていて。

なんてこの世は残酷なのかと思った。

今まで自分は笑っている側に居て、
何の気なしに誰かを傷つけていたことにも気づいてしまった。

それが当たり前なのだけれど。

この世は理不尽で、残酷だ。


大杉漣さんの急逝が未だに信じられず、
とても悲しくて仕方がない。

健康な人でも、どんなに素敵な人でも、
年齢に関係なく、
いつ何があるかわからないのだと改めて思った。


そんな人生なのだから、
〝隣〟のことは気にせずに、
自分の世界にだけ必死でありたい。
そうありたいんだよ。

もう二度と会わないであろう人のことを想う。
今どこで、何をしているのだろう。
元気かな。
生きてるかな。


私のことも、誰かにこんな風に思い出してもらえたりしているのだろうか。