みゆきさんの「子宝船 きたきた捕物帖 二」を読む。
次々にページを繰りたい。
そんな、はやる心を抑えて、じっくり、ゆっくり、
大事大事に読み進める。
ワタシにとって、そんな作品だ。
きたきた捕物帖の続編。
「ぼんくら」シリーズのファンにとってはお馴染みの、
登場人物が出てきた!
大好きな政五郎の登場シーン。
政五郎に屋号をつけて、「よっ!〇〇屋」と、
呼びかけたくなるような。
そして、そして、なつかしや、あのおでこも!
で、弓之助も出てくるのか、出てきたら嬉しいなぁと思っていたら、
長崎に行って学者になったのだとか。
そっか、彼は出てこないんだ、
そうだよね、弓之助が出てきたら、全部持ってかれて、
北一の出る幕はなくなってしまうのだろうから。
それより、おでこに、なんと、おかみさんが!
この次々のびっくりは、きっと「ぼんくら」シリーズのファンなら、
分かってもらえるだろう。
で、「ぼんくら」シリーズって、「おまえさん」で完結したんだっけ?
北一は自分のことを、何もできない、ぼんやりの、役立たずのように言うが、
どうしてどうして、よく物を見、心を働かせ、そして
辛抱強く物事にあたる。そうして、徐々にだろうが、周りの信用を得ていくのだろう。
今作では、いよいよ欅屋敷の若様が登場し、人物相関図がますます広がっていきそうだ。
むろんのこと、登場して来る一人残らず、魅力的なのは、すごい!
悪人でさえも。
この作家さんの時代小説は、
ただただ、ほっこりするだけではなく、苦い余韻を残すものも多い。
下手人が割れ、お縄にできたとしても、事件の陰惨さや、決着の付け方で、
苦い後味も残る
だが、それもシリーズの魅力になっている。
世の中、こんなもんだよな、から、
それでも、まっとうに、まっすぐ向いて、お天道様の下を生きてゆく。
そんな江戸の人々の想いが伝わってくる。
今度は、もうちょっと、喜多さんの活躍が見たいんだけど…。
