」を読む。

 

 

 

大家族、おまけに、子だくさんの居候まで転がり込んだ大所帯。

その中で、「ころころ」と笑い、悲しいことも、苦しいことも、

乗り切ってしまう女主人公の御鳥見役女房、珠世。

 

そんな御鳥見役一家、矢島家のお話。

 

御鳥見役とは、少々変わった設定。

将軍の鷹狩りをスムーズに行うため、

鷹の餌となる雀を捕獲したり、鷹場の見回りといったお役目なのだが、

その裏には、諸藩の動向を探るという、隠密のような役目もあった。

 

その裏の役目のため、珠世の祖父は命を落とし、

父、久右衛門も、九死に一生を得、そして、夫も…。

 

珠世の、明るく、そして前を向こうとする生き様は、

心を温かくしてくれるばかりか、活を入れらるような気になる。

 

そして、珠世のほかにもう一人。

久右衛門との、ほんのかすかな縁を頼りに、

矢島家に転がり込んできた、石塚源太夫のおおらかさ、

温かい人柄、子どもたちのワチャワチャ感も、

物語を明るくする要素だ。

 

このシリーズは完結しているのだが、

最終巻まで、一作、一作、楽しんでいきたい。