天宮好さんの「月のうらがわ」を読む。

 

大切な人、愛おしい人を亡くした子どもや、
そして大人。

その悲しみや虚しさは、薄れることは
あるかもしれないが、無くなることはない。

会いたい、会いたいと願う、その思いは、
どう、ねじ伏せようと、しつこく心の底で、
息づいている。

それは、子どもだろうと、大人だろうと
同じだ。

この作家さんの別の作品、「天がたり」も、
両親を亡くし、会いたいと切に願う男子の物語
だった。

この作品では、母に会いたいと願う綾や、おはる、
そして大人たちが、愛おしい人の死を乗り越え、
明日に目を向けて生きようとする物語である。

死と生は背中合わせで、生きることに背を向けることは
簡単だ。

大切な人の死をあきらめられない場合は、特に。

でも…。

「本当に大事な人には――会いたいと思えば、
いつでも会える」

ワタシはまだ、この境地には至らない。