「北の御番所 反骨日録 春の雪」を読む。

 

久々に骨太の時代小説のシリーズものに出会った。

すでに、かなりの数が出ているので、当分、
楽しめそうだ。

主人公の裄沢広二郎は、頭の固い(いい意味で)、
芯が一本、体の真ん中をスッと通っている男だ。
「漢」と書いたほうが相応しいかもしれない。

奉行所に努める同心ではあるが、多くの捕物話とは
違い、事務方の同心で、剣の腕もそれほどではない。

はなにつく正義漢というわけでもない。
巻かれるところは巻かれる。

ただ、どうしても、己の気持ちにそぐわないものには、
断固としてノーを言い続ける。

これじゃ、あちこちで衝突するのだろうと思いきや、
いや、衝突して、足を救おうと狙っている者も
多いのだが、味方も多い。

あちこちでぶつかってばかりいる、という話ではない。

持ち前の鋭い洞察力と、問題解決力で、いつの間にか、
難問を解決している。
かといって、それを誇ることはない。

なんか、付き合いずらそうなのだが、
知らないうちに、虜になっていく。