15周年記念に連続上演する死神シリーズは、初めからシリーズ化するつもりで始めたんじゃなかった。
理由は1つで、1作目『ツキカゲノモリ』で片岡百萬両さんが良かった。これに尽きる。
もちろん、河上も原も、他の出演者も良かった。
『ツキカゲノモリ』は、満月的に記念公演だった十五夜『ツキノアバラ』の次の公演で、かなり考えた。
すごく考えて、死神って設定に行き着いた、観覧車って設定に行き着いた、はず。
その頃のノートがどっかに埋れてて困っている。
ただ、そのノートを手に相内プロデューサーに企画内容を熱弁したのだけは覚えてる。そのノートだよ。今、読み返したいのは。。。
かなり明確に、これこれこうで、こう、という筋道があったはずなのだけど。
記念公演で力を入れたあとにショボくなるのがイヤで、2作品を同時上演したのも良かった。(『ツキカゲノモリ』と『トラワレアソビ』)
普段なら1作品に詰め込んでしまってたことを、作品性に合わせて明確に分けれた。
10年もやってて、ようやく絞り込むことを覚えた作品と言ってよい...orz
それが、片岡さんにピタリとハマった、と思う。
たくさん勉強させてもらった。
十五夜から十五周年にかけての満月動物園を形づくってくれたのが、一人の俳優さんだなんて、なんだかステキだ。
そして、死神。あのスタイルは稽古場での河上の試行錯誤から誕生した。
何をしても、きっちり受けきってくれる、片岡さんあってのこととも思う。が、ボクのムチャなオーダーを織り込みつつ自分なりのスタイルに仕上げた河上の力だ。ありがたいことです。
あれから5年。
また、片岡さんと、河上の死神と、そして新しい劇団員たちと『ツキカゲノモリ』をやれる。
集大成とは思わない。まだまだ、新しい『ツキカゲノモリ』が待っていると思う。
リライト作業、真っ最中。
ノートは、約1年探したけど、ついに諦めた。
新しいことに挑もう。
先行予約、今日までです。