カバンを開けたら、ふわっと『ヒマワリ』のにおいがしました。
初めてのロングランでしたが、出来ることはたいがいやったなってのと、現場での作品の深化具合に、どうもいつもの『祭りのあと』感がうすい気がします。
ふわっと来た『ヒマワリ』のにおいに、寂寥感を覚えなかったことに、自分で不思議でした。
それも、皆さんの暖かい客席あればこそのこととも。
『ヒマワリ』の印象的な南国の大パネルなど、会場をそのままに使わせていただいたので、バラシのあとも『ヒマワリ』はそのままで、がらんどうに返っちゃう劇場とは、やっぱり違う感慨がありました。
今日もあそこで、おっちゃんやおばちゃんが歌ってるんだと思うと、生きた場所の生命力をお借りしてたなぁと。
なにもない処に命を吹き込むのとは、少し違うのだということが、手触りだけ少し残ります。
自分で言うとアホみたいですが、今もあそこに行けば絹子がいて不思議でない気がします。いやー。自分で言うとホンマにアホみたいですね。
こういうのは、お客さまに言っていただいてなんぼですね。
ま、しかし、偽らざるところでもあります。