身体はパートナーです。切っても切れない関係です。
だから大事にする、いたわることも必要なのです。
身体がないと人は何も出来ないです。しかし、捕らわれたくない。
線維筋痛症の患者さんは身体の痛みに苦しめられているのですから、一度ならず身体がなければどんなに楽かと思ったことがあるかもしれません。
でも捨てるわけにもいかず一生付き合っていかなければなりません。
ではどうすればよりよく、運命共同体として付き合っていくことができるでしょうか。
治療によって痛みを軽減できればもちろん、第一に試みます。しかし線維筋痛症はそう単純ではありません。現在の医学ではまだよくわからない部分もありますし、分かっていても有効な治療法がない場合もあります。
ではどのように考えていけばよいのでしょうか。
身体や痛みに捕われないとはどういうことでしょうか。
まずは対象化することです。客観的にするといってもよい。実際に起こっていることを客観的に観察する。そしてそれを第三者に伝えられるように言語化する。
痛みはどうしても感情と強く結びついていますから、客観的に事実として把握し言語化するのはなかなかコツがいります。もちろん練習でうまくできるようになります。
一旦自分から離れて事実を観察します。日々の記録も役に立ちます。どんな状況の時にどうなるかを記録します。ある法則が見つかることがあります。
天候の変化や、ある種の言葉を言われた時や、同じようなストレスのかかる状況に置かれた時など、という風に。
何が影響しているのか、何が嫌なことなのかを自分なりに考えてみます。
すると、こういう状況ではこうなる、というのが把握できるようになります。
それがわかれば対策の仕方がわかります。医師やカウンセラーのアドバイスを受けるのもよいです。何かがよくわかり始めると対策の方法を考えやすくなります。
身体の痛みや不調は心の状態と不可分です。痛みや不調は「不快な情動、つらいと思う気持ち」を伴ったものと定義されているわけですから。
ごっちゃになっているときには何をどうすればよいのかわかりません。
一旦身体から離れて「自分を眺めてみる」ことが考えるきっかけになります。
(代表:橋本 裕子)
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