楽しい電子工作:アナログディスクリート回路から、マイコンでプログラミング教育など | yet another 舞鶴電脳工作室

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 京都府舞鶴市で、舞鶴電脳工作室(cyber Work Shop in Maizuru)と言う、プラモデル/ラジコン/鉄道模型/電子部品/街角工作室そしてプログラミング教室の店をやっています。いろいろ雑多な絵日記風のブログですが、よろしくお願いします。

 下の写真は、LCR-T4という有名な電子部品テスタです。3Dプリンタのフリーデータでケースを作っています。

 子供はいろいろな工作が大好きですが、まだマイコン/パソコン出現以前は、ディジタル論理IC、もっと前はトランジスタ(ディスクリート個別半導体)のアナログ回路でした。さらに以前は真空管でした。私(舞鶴電脳工作室店長)はそのころから電子工作を楽しんでいますので、できれば子供たちにも原点はこれだよとやってみて欲しい気がします。

 最近では、2020年度からのGIGAスクール構想で、小学生からタブレット/パソコンを使ったプログラミングの要素を授業に組み入れるというのがスタートし、た途端にコロナウィルスの猛威で影に隠れ、オンライン活用も捗るところと、Youtubeも見ちゃダメ/あるいは履歴を検閲するとか、そもそもインターネットに繋がせないとか、また小中学校の先生のリカレント教育もまだまだと言うような状況のようです。ですが、そもそも教育と言うのはそのようなもので、失敗の反省から改善していくという日本ならではの巻き返しが期待されるところです。

 なかなか京都/近畿北部では、やりたいけれどやっていけていない状況なようです。それで、昨日、舞鶴電脳工作室にお隣の綾部市から来られた方は、九州工業大学情報工学部の教諭向けリカレント教育で、教諭免許(情報)の単位を取得しているということを聞き、さすが母校の九工大だとうれしくなりました。

 

LCR-T4に関する有用なページ

 ハイパワーアメパトサイレンの回路は、電波新聞社の「ラジオの製作」1981年5月号(「ベーシックマガジン(Basic Magazine)」いわゆる「ベーマガ」の創刊号が別冊付録)に掲載されています。舞鶴高専のロボコン系クラブS研の創立メンバーの学生(さくらインターネットの田中社長など)と大阪日本橋に行ったときに、その具品表を渡して、「各自調達するように」と自由解散したことをよく覚えています。

 トランジスタディスクリート回路用の大きなピッチのユニバーサル基板は使いやすいです。

 

 
 

2024年3月、舞鶴電脳工作室の店長は、昔懐かしい電子小鳥、アメパトサイレンなどの、50年前くらいの電子工作の定番を引っ張り出して楽しんでいます。舞鶴高専の故・福村実地先生(じっちゃん、電気工学科/電子制御工学科技官)の、「電子回路はまずピコピコ光ったり、ピヨピヨ鳴いたりするので、動作を実感するのが何より」というポリシーで、学生に回路図を読んではんだ付けをする楽しさを教えられていました。現在では、マイコン/シングルボードコンピュータでパソコンからUSBを介してササッと実現できてしまマスが、いつの時代も回路図の読み書き、プログラムの読み書きを、実践して望み通りの動作をさせるのは何物にも代えがたい体験ですね。  

だいぶん前の電子工作の定番「アメパトサイレン」です。メガホンスピーカなので爆音が響きます。また、さくらインターネットの田中社長らが舞鶴高専生時代に一瞬で設計製作した「ナイトライダー」(LEDが左右に往復する)です。懐かしいなあ。

[超爆音注意]ラジオの製作でも人気のアメパトサイレンのパワートランジスタを使った超ハイパワー版です。耳をつんざく音量で、車の12Vバッテリーとトランペットスピーカーなら本物以上⁇です😅

昔はアナログディスkリート回路は、平ラグ板を使った電子工作も盛んでした。部品点数が少ないからこそできることで、部品のピン配置などの勉強にすごくなります。

こちらは間欠電子小鳥です。古い部品が懐かしいです。

共立電子さんの渾身の、電子すず虫キット、とても良いです。

共立電子の店頭でも鳴いている電子小鳥のワンチップマイコン版、はんだ付け入門に最適です。

  • 電源電圧:DC5V(DC3 ~ 6V 可)
  • 動作電流:約2mA
  • 鳴き方の種類:4種
    ランダム「ピッ」「チチチチチ」「ピョピョ」
    ノーマル「ピーッピッピッ・・・ピピ」
  • 出力: 圧電スピーカ
  • 基板サイズ:W55×D34×H14mm

 

おまけ、スピーカのい鳴るゲルマラジオ、ラジオの製作誌でも人気の高かった回路、舞鶴電脳工作室は舞鶴NHKラジオ送信所から50mの至近距離なので、マジでスピーカがなります。

立てラグ板に倍電圧検波回路を空中配線

 

マイコン版

 

2024/3/2土、舞鶴電脳工作室で子供パソコンIchigoJamのプログラミング教室に来てくれていた小学生が、その後転校して京都市に引っ越していたのが、久しぶりに遊びに来てくれました。  それで、「今後はC#とPythonとどいたらをやったほうがいいのかな?」と相談を受け、

 「うーん、店長は舞鶴高専の電子制御工学科の先生だったので、まずはArduinoでC言語に触れるのが実用的」、ということでそのデモをし、また「それよりも流行りというか今どきはPython言語を、Thonny Python IDEで活用するのがお勧めで、数学(グラフ)もAIもIoTも超充実していて、情報も豊富」と説明しました。  

 一方小学校でも、タブレットやパソコンでプログラミングする機会はあり、基本的にオフィス(パワポ、エクセル、ワード)だけどプログラミングもやってよい(と言う先生と、分からないからと良い顔をしない先生がいる:子供は敏感に見ていますね)。と言うことで、Microsoft社のmakecodeと言う環境で、micro:bit教育用マイコンを操ってくれました。今どきのプログラミング環境ですね。

 

福井県小浜市から親子で来られたお客さんの小学低学年生に聞きましたが、「授業の発表資料を写真を貼ったりして作ったけど、プログラミングはまだよくわからない?」とのことでした。まずは、ピカピカしたりピヨピヨ鳴いたりする作品を低学年に見せたりするところから始めるのも良いかもしれません。こんなこと自分できるんだと思ってもらうのがまず始まりでしょう。

 

--- その後の連絡

 07:39 店長 Python言語については、パソコンにThonny Python IDEをインストールし、さまざまな、数学、制御工学、AIなどを勉強することを、強く強く、お勧めします。

07:40 店長 また、Thonny Python IDEから、Micro Python言語として、Raspberry Pi PICO (W)ボードやESP32マイコンボードをプログラミングし、1行づつ実行することもでき、またそれらのWiFi機能を用いて、スマホやパソコンからリモコンで操作するなどということが手軽に行えます。 これについては、私の京都府中小企業技術支援センターのIoTセミナーのレジュメ原稿を参照してください。

07:43 店長 C#言語は、Unity関連で使おうとしているのかな? その名前からわかるように、オリジナルのC言語から発展してきたもので、と言うことは昔の古いC言語の機構を引き継いでいて、なかなか初心者には、ナニコレと思うところが多いとは思います。でも、初心者なら過去にとらわれずに、素直にできるところから始めるでしょうから、挑戦するのはもちろん素晴らしいことだとは思います。

07:46 店長 いずれにせよ、このような情報系(IT)は日進月歩であり、どんどん進歩するものですし、「コンピュータは人の作りしモノ」なので、いろいろな思いやアイディアが渦巻いています。 何が言いたいかと言うと、しょせんコンピュータはツール(道具)であるということ(誉め言葉)であるので、自分の能力を拡大する便利な道具であるというスタンス立場にいるということが重要だということです。難しいとか分からないではなく、使えば便利な道具、使い方次第ですね。 

Arduino NANO 実用的です。

コロナ前は凄く安かったのですが、現在は数千円もします。舞鶴電脳工作室ではワンコイン、でもちゃんと動作します。

共立電子DigitのVFD(真空蛍光表示管)をオリジナルArduino made in Italyで駆動してみました。しばらくESP32でIDEを使っていたので戸惑いました。OLD boot loaderなんやね😅

インターネットは、情報の海です。共立電子デジットのVFDのプログラミングの記事もありました。

知人から譲ってもらったオリジナルのArduino、イタリアもイギリスも情報教育に熱心です。つまり、国家ぐるみなんですね。

 よく、日本もディジタル庁ができて、改善されて行っているんでしょう?と言われますが、なかなか実感がない、あるいはまだまだ天下りのお役所仕事と思われているところがあるかとは思います。もちろん、必死に改革改善に取り組んでおられる方はおられるでしょうが。
 
 コロナも一段落しましたし、働き方改革も進みましたし、教育界研究会も、そろそろ本気で情報教育の充実に取り組んでいくべきだとは思います。
 子供たちは、(遊び)道具があれば、まずやってみようとしますし、教育こそは将来を作っていくものですからね。
 
 日本には底力がありますから、全国産で半導体からシステム構築するのは容易でしょうが、バラバラにならずに、ArduinoやMicro:bitやRaspberry Piのような環境を構築するには、どのようにすればよいのか、衆智を集める必要と、もちろんその土台となる半導体産業の再構築は、もっとも望まれるところです。ぜんぜんやれることだとは思います。