奇書「原作と同じじゃなきゃダメですか?」発送連絡あり | 無駄話。

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鬱病・適応障害持ちが書く与太話です。「下劣な党派心」による「あら探し」が多いので、合わない方はご遠慮願います。

 昨日はすぐに寝付けたようだ。

 日本シナリオ作家協会から評判?の奇書「原作と同じじゃなきゃダメですか?」を「発送しました」というメールが着た。先週の水曜日に振込用紙で入金して三連休が入ったので結構時間がかかった。注文した時点では版元に在庫があったので注文出来たのに今は「完売いたしました。」だ。Amazonのマーケットプレイスで万を超えた値段を設定したせどり業者あたりも買ったのだろう。振り込んだけれど「在庫切れです」と返金されるかな?と思っていた。そうなると振込手数料が無駄になる。

 岩波書店から時々復刊していた「古代文字の解読」が講談社学術文庫に移籍して刊行した。以前ここで「古代文字の世界」として刊行されていたポープの本は新潮社から「古代文字解読の物語」という邦題で出ていた本だ。ポープの本は改訂版が出ているというので講談社か新潮社か別の出版社かで出ないかしら?「古代文字の解読」にあるようにペルセポリスで楔形文字を実見した人物がケンペルだとポープの本の邦訳者と担当編集者は知らなかったらしく講談社学術文庫の訳者あとがきに「われわれによく知られている地名や人名、例えばアテネ、ミケーネ、ピタゴラス、等は通常慣用的に使われている表記の仕方に従い、そうでない語はなるべく原語に近い音で表記したつもりである」ので「ケンプファー」に音写している。「アルテケンプファー」とヒトラーの党の古参闘士を表記する場合はあるが「ケンプファー」では「通常慣用的に使われている表記」のケンペルとは知らないとまず分からない。グローテフェントを評価する「古代文字の解読」と彼をディレッタントと評価するみたいな筆致で書いているポープの本と違いがあるのは面白い。たまたま一緒に買った種村季弘の「驚異の函」に「アッシリア学者ワイトナー」という人物が出て来るが「古代文字の解読」にヒッタイト語を「コーカサス系の言語であると考え」たという「ベルリンのワイドナーErnst F. Weidner」?ここは高津春繁が書いている。「古代文字の解読」の共著者の関根正雄が訳したエレミヤ書の解説に「但し一九三九年にワイトナーの発表した楔形文字の記録によれば、エホヤキンはメソポタミアにおいて尚「ユダの国の王」の称号を保持し」教文館の翻訳のあとがきにも「もちろんこの「エホヤキンの恩赦」はバビロン側の記録に「ユダの王」として出てくる重要な事実」とある。古代文字を解読して文書を読めるようになるとバビロンに連行されたエホヤキンがネブカドネツァルの賓客(多分)として扱われたと分かるようになる。聖書を読めばエホヤキンは叔父のゼデキヤや従兄弟達と違ってバビロンで好遇されていたのは分かるにしても見つかるまでは列王記下とエレミヤ書の末尾は意味不明な一文にしか読まれていなかったのだろうか?昭和14年以前に書かれた注解書を読めば分かるだろうが。エホヤキンについては油の配給記録なので行政文書ばかりの線文字Bの解読が「暗黒時代」以前の古代ギリシャに光が当たったのと似ている。