覚えていますか? | 藤田まりのAnemone日記

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藤田まりの活動や日々の感じることを気のおもむくままに綴ります。


みなさんは覚えているでしょうかはてなマークはてなマークはてなマーク
橋下さんが知事になった頃に、高校生と行った懇談会。
当時、高1の女子高生だった彼女が大人になり、今の視点で「維新政治」の8年間を振り返りっていたので、コピペしまーすウインクラブラブラブラブラブラブ

今日は維新政治への怒りの思いをスピーチしたいと思います。

 正直いってこんな人前に立ちたくないし、当時たくさんの誹謗中傷を浴びたので、ここに立つことがすごく怖いです。でも今回のW選挙で、維新政治をこれで終わらせたくて、ここに立っています。

 「子どもが笑う大阪」をスローガンに、橋下さんは大阪府知事に当選しました。この時私は高校1年生で、政治に関して何の関心もありませんでした。

 橋下知事が真っ先におこなったのが、私学助成金の削減です。突然父が会社をやめることになり、私学に行ったことで無理をさせているのではないかと自分を責めていました。同じように、私の学校には経済的にしんどい家庭の子が多く、政治がとても他人事には思えませんでした。私は選挙権もなければ橋下知事を選んでもいません。でも声を上げてこの思いを伝えなければ何も変わらないと気づいたのです。授業で習った「国民主権」の言葉の意味なんてわからなかったけど、有権者じゃなくても主権者としてたたかうことができると知ったのです。そこで同じ思いの仲間と作ったのが「大阪の高校生に笑顔をくださいの会」です。

 橋下知事との対談で許せないことがありました。「この国の原則は自己責任です。それが嫌なら、あなたが政治家になってこの国を変えるか、あなたが出て行けばいいのです」――貧困家庭に生まれたことが自己責任だと(橋下知事に)言われたのです。当時、お金がなくて学校にもいけない高校生が、この大阪にたくさんいました。この時、この社会は、黙っていたら弱者が一番はじめに切り捨てられる社会だと気づきました。

 「現代を生きるこの社会は、自己責任と、強い者しか生きられない」という強烈なメッセージを子どもや若者に対して集中的に浴びせ続ける状況があり、その重圧が子どもや若者をどれだけ苦しめていることでしょうか。そんな考え方の政治家に大阪を任せていられるのでしょうか。

 橋下さん率いる維新政治では、この後次々に、子どもたちや、子どもたちを支える教師を苦しめる、さまざまな教育「改革」を進めていきました。過度な競争教育が子どもたちを苦しめていると、子どもの権利条約が勧告しているにもかかわらず、競争を激化するような高校の学区撤廃や、15の春を泣かせないと大阪にたくさんの高校が作られたにもかかわらず、公立高校の統廃合など、数を上げればキリがないです。

 また、子どもたちを支える教師も疲弊しています。教育基本条例で教師を評価の対象とし、大阪では働きたくないと教員採用試験の受験者も減っています。教育は政治の道具ではありません。教育は、私たちが人間らしく生きていくために必要なものです。私にとっては希望です。

 自己責任と言われても私が「違う」とはっきり思えたのは、自己責任だと思っていた問題が個人の問題ではなく、自分たちが人間として尊厳と自由が剥奪されている社会ということを可視化できる学びがあったことです。もう苦しまなくていいんだよと、学校の先生が教えてくれました。学校は、家に居場所がなかった私にとって、居場所を与えてくれました。人類は立ち上がり声を上げることでさまざまな権利を獲得し進歩していたという歴史を学校で学びました。こんな私でも生きていていいんだと私が思えるようになったのは、たゆまない努力をしてきた教師集団、そして学校教育のおかげです。

 子どもたちが「自己責任」という言葉に自分を責め、競争に勝ち抜くために必死にいい子を演じ、孤独を感じてしまう、そんな教育をもうこれ以上続けさせたくはありません。もうこれ以上教育をつぶされたくはありません。有権者でない子どもたちを守るのは、私たち大人の責務です。

 今、民主主義が問われています。自分の住む街・大阪を見るとどうでしょうか。いったい何人の人たちが傷つけられてきたでしょうか。議会無視の強行採決で民主主義のプロセスを踏みにじり、思想調査や「君が代」の強制は、完全に憲法違反です。住民投票でノーと審判を下されたにもかかわらず、また「都構想」を掲げる――大阪府民をなめるなと言いたいです。

 今度はここ大阪で声を上げる番です。民主主義は面倒くさいです。日常の忙しさに、娯楽に逃げ、当事者だということを忘れてしまいます。でも、もうこれ以上弱者を切り捨てる維新政治を許してはいけません。だから私は絶対に、維新政治をやめさせます。そしてここ大阪でも民主主義を始めるのです。新しい大阪府政を一緒に作っていきましょう。