宇宙飛行というと、どうしてもスペースシャトルというのが頭に浮かびます。しかし、今回野口惣一さんを宇宙に送ったのは、ソユーズというロシアのロケットです。
アメリカのスペースシャトルそのものは、何度も繰り返して使えますが、そのスペースシャトルを宇宙に運ぶためには、ロケットを打ち上げなければなりません。そのロケットを打ち上げるのに膨大な費用が掛るのですが、来秋には、現在のスペースシャトルが耐用年数を過ぎたとかで、一端ロケットの打ち上げそのものをアメリカでは中止するそうです。
その流れがあるので、今回からロシアのソユーズに野口さんは宇宙に運ばれることになりました。
何で、膨大な費用を掛けて宇宙に人を送らなければならないのか?
世界中が金融危機、経済不況にあえいでいますから、そういう疑問が出ても不思議ではありません。
宇宙開発そのものが、現在岐路に立たされています。
そもそも、ソユーズは大陸間弾道弾(ICBM)の技術の転用です。宇宙開発そのものが、軍事目的だったといっても過言ではありません。
しかし、現在の世界のパワーバランスが以前のようなソ連とアメリカといった2大大国で簡単に示せなくなってきました。
ここで今後の宇宙開発について論議しても始まらないので、少なくともこれまでの宇宙開発で、我々に恩恵をもたらしてくれたのは何だったのかを考えてみたいと思います。
それは、まさに、無重力での人間の壮大な人体実験ではなかったのか?
前にも書きましたが、人の寿命は、無重力の宇宙では重力から解放されて、地球上より長生きできるのではないかと思われていました。
しかし、結果は全く逆だったのです。
日本人としては、先に若田光一さんが、4ヶ月半の宇宙滞在を果たしました。そして今度の野口惣一さんは5か月間の滞在だそうです。
若田さんや野口さんに限らず、宇宙に送られる人たちは、無重力空間での筋肉や骨量の衰えを最小限にするために事前に過酷ともいわれるトレーニングを積んでいきます。もちろん無重力の宇宙でも一日の半分は体を維持するためのトレーニングに充てられるとも聞きます。
宇宙に飛び立つ前のトレーニング、宇宙でのトレーニング、そして宇宙から帰還してからのリハビリトレーニングなど、詳しいデーターをNASAは持っているのでしょうが、たぶん全てが公開されてはいません。
しかし、この壮大なる人体実験は、人間の「老化」現象を探るうえでは、大変貴重なものです。
無重力と重力が人間のからだに与える影響はまだまだ全てが解明されているわけではないのです。
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