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勇気と進化

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「今日はフィジカルで負けた・・・」

 

指導現場において、良くこのフレーズを耳にします。いったいフィジカルとは何でしょうか?フィジカルはメンタルの対義語で用いられることが多く、「あたりが強い」「球際が強い」「ものすごいキック力」というような意味合いで使われているように思います。

 

言葉では簡単に説明できるものではありますが、数値として客観的表されるものではなく、選手の主観、指導者の主観で違った評価となります。

 

しかし一つ共通しているのが、フィジカルが強いと言われる選手は皆、立っている姿勢がきれいであり、そして体幹が安定している選手なのだと思っています。

 

では、姿勢と体幹の関係性はどのようものでしょうか?

 

 

 

「体幹が弱いのは、普段の姿勢の悪さのせい」

 

育成年代の時期において体幹の弱い選手に共通して言えることがあります。それは普段の姿勢が悪いということです。体幹の強さをお話しするにあたり、姿勢は切り離せないものです。皆さん、この記事を見ている『いま、この瞬間』の自分の姿勢はいかがでしょうか。

 

◆椅子に座って猫背のままパソコンで見ている人

◆顔を下に向けてスマフォで見ている人

◆横向きになって休日のお父さんのような姿で携帯を見ている人

◆ソファでおしりを前にずらして、背もたれに寄っかかってみている人

◆右足か、左足かに重心をかけて斜めに立った状態で、見ている人

 

たぶん、たいていの人がいずれかに該当するのではないでしょうか?逆に

 

◆椅子に骨盤と背筋を立て、アゴを引いてパソコンで見ている人

◆顔をまっすぐにし、目の高さまでスマフォを持ち上げ見ている人

 

なんていう人は、なかなかいないのではないでしょうか?

(そういう人がいたら合格!!)

 

姿勢はなぜ悪くなるのでしょうか?

 

人間は地球上で生きている限り、立っていても、座っていても重力の影響を受け続けています。この重力の力に抵抗できなくなってくると、姿勢はどんどんと崩れてしまい、先ほどのような悪い姿勢を取ります。

 

ご存じでしょうか。頭の重さは、成人の10%ほどの重さがあり、ボーリングの球ほどの重さが、体の一番上にあるのです。その重さを支えるためには大きな筋力が必要なのです。持続的に支えることがつらくなってくると、どうしても猫背になり頬杖をついて頭を支えるようになります。

 

なおかつ、携帯電話や携帯ゲームの進化は姿勢の悪さを助長させます。視線が下向きになることで、重い頭が下がり姿勢がどんどんと悪くなっていきます。その姿勢の悪い状態が5分10分というわけではなく、1時間という長時間となると、筋肉がその姿勢を記憶してしまうのです。

 

人間は普段、生活するうえで『座っている』、『立っている』、『寝ている』状態をたいていが悪い姿勢で過ごしています。人それぞれですが、一日中椅子に座って授業を受けている育成年代の選手達は要注意と言えるでしょう。まわりを見渡していただければ、良い姿勢をしている人を探すほうがむずかしいです。

 

悪い姿勢で過ごしいるとどのようなトラブルが起きるか

 

悪い姿勢は、以下のような体のトラブルを引き起こす原因となります。

 

◆動き、パフォーマンスの低下

◆肥満

◆成長障害

◆成長痛や原因不明の痛み

◆疲労が抜けにくくなる

◆睡眠の質の低下

◆食欲不振

◆精神的に不安定になる

 

悪い姿勢により、身体の一部に常に負荷がかかりやすい状態になり、成長痛などのトラブルや不定愁訴の原因となります。これらのトラブルは、育成年代においてはプレーヤーとして大きな問題となっていきます。

 

 

良い姿勢を支えているのは体幹

 

良い姿勢を支えているのは、主に体幹となります。体幹と聞くと何となく腹筋のイメージを持つ方が多いと思いますが、背筋や側面など胴体すべてが体幹となります。この体幹の役割は主に

 

◆身体を支える(姿勢の維持)

◆すべての動作の軸になる

 

の2つです。どちらも、すばやく体を動かすうえで大切な働きをします。

また体幹の筋肉には、アウターマッスル(表層筋)とインナーマッスル(深層筋)とがあります。インナーマッスルは背骨をまとめ、支えている大事な筋肉となり、体の中心(コア)に近い場所にあるため、体幹の中でも体の軸として大切な場所なのです。

 

 

普段の良い姿勢への意識が、インナーマッスルトレーニング

 

そして、実はこのインナーマッスル、良い姿勢を取ることにより、その機能は自然と高まっていくのです。インナーマッスルを中心とした体幹トレーニングも非常に重要なことではありますが、普段の生活の中で、いかに姿勢を崩すことなくインナーマッスルに刺激を入れ続けられるか、のほうがよほど重要です。

 

試してもらいたいことがあります。良い姿勢で椅子に座り、目の前の作業に30分タイマーをかけて続けてみてください。大半の方が途中で、無意識のうちに姿勢が崩れています。そして最後までやり遂げられた方は、そのまま、立ち上がって姿勢に意識を置いてみてください。そのままいい姿勢を保持したまま立っていることに気づくはずです。

 

 

良い姿勢の意識作り

 

良い姿勢とはどんな姿勢なのかを知ることが大切です。

いい姿勢とは、正しい背骨の形をした姿勢です。背骨はS字カーブを描いていますが、悪い姿勢の人は、このS字カーブが大きすぎたりゆがんだりしています。

 

出典:姿勢が悪いとデメリットばかり! 今すぐできる姿勢に良いコト

 

 

姿勢を簡単にチェックする方法は、頭と骨盤の位置を見ることです。鏡に映った自分の姿を確認してみたり、友達や保護者にチェックしてもらうのもいいとも思います。以下に、評価ポイントを掲載します。

 

横から見たときには、①外くるぶしの前、②膝のお皿の少し後ろ③肩峰(肩全体を触って出っ張っている骨)、④耳の穴が一直線に並んでいると良い姿勢になります。

 

 

前から見たときには、左右差を比較します。①耳たぶの高さ、②肩の高さ、③骨盤の高さ、④重心の位置などに左右差が無いと良い姿勢になります。

 

 

また座っているときにも同様の評価となります。①大転子(おしりの横全体を触っての出っ張っている骨)、②肩峰(肩全体を触って出っ張っている骨)、③耳の穴が一直線に並んでるといい姿勢になります。

 


 

 

良い姿勢は一生もの

 

姿勢が良くなることで体幹が強くなり、パフォーマンスが上がるだけでなく、サッカー選手になるために妨げとなる身体のトラブルからも、自然と回避することが出来るようになります。トレーニングも重要ではありますが、それ以外の私生活、学校生活のなかでいかに良い姿勢を意識するかで、今後のサッカー人生に大きく左右するものとなるでしょう。正しい姿勢をご家族ともに理解をし、意識をして心も体も健康になっていきましょう。