通販総研の辻口勝也です。

 

前回は商品の価値と全体像の流れを把握するというところまで伝えました。

 

https://ameblo.jp/flueve1971/entry-12628654787.html

 

 

 

今回で最後の3回目は準備することの具体的な内容です。

 

前回、全体像を把握する上で、以下の6点が大切だと列記しました。

今回はそれぞれ個別具体的にお伝えしていきます。

 

①メニューを作る


②情報発信を行う


③受注体制を作る


④代金決済手段を準備する


⑤配送体制を整える


⑥商品と一緒に同梱する資料を作る


⑦リピート注文につなげるアフターフォロー体制を作る

 

 

①メニューを作る

 

通販で売る商品を決め、通販用のメニューを作ります。

最初はあまり欲張らず無理のない範囲で商品を決めることと、

申込方法や送料などの条件をわかりやすく明示する必要があります。

作ったメニューは店内で自由に持ち帰れるようにしたり、

レジでお会計時に興味ある方に手渡しをしたりという形で

渡していきます。

 

また、情報発信環境が整ったら、発信できる場所全てで

メニューの告知を行います。食べログなどのグルメサイトも

発信場所の1つであることをお忘れなく。

 

 

②情報発信環境を整える

 

 まずはLINE、Twitter、Instagram、Facebookの

4つに取り組みます。SNSに初めて取り組むというお店で

あればTwitterから始めることをお勧めいたします。

手軽に始められますし、情報の拡散性が高いのが、その理由です。

 

Twitterの次はLINEです。お店側が発信したい情報を

直接送ることができることと、お客様が注文手段として使えるのが

メリットです。慣れてきたらInstagram、Facebookと発信の手段を

広げていきます。
 

すべてフォロワーやお友だちは来店客への告知によって集めていきます。

まずは知り合いからスタートし、その知り合いの発信を見た人へと

広がっていくことを期待します。

 

 

③受注体制を整える

 

WEBで注文ができるような体制があると理想です。

最初はBASEやStoresといった月額費用が無料のシステムを

使うことをお勧めします。WEBサイトにメニューを載せ、

手軽に注文ができるようにします。


WEBが苦手だというお店は、電話・FAX・LINEを使って

注文を受けるようにします。受注漏れを起こさないなら、

Twitter、Instagram、Facebookを活用しても構いません。

ただ、あまり注文できる手段を増やしてしまうと受注の確認に

かなり気を取られますので、無理のない範囲に限定することも

大切です。


特にLINEは利用者が多いこと、文字が残るので受注ミスが

防ぎやすい点から使い勝手が良いツールです。店側も電話と違って

時間を取られませんので、運営もしやすくなります。

 

 

④代金決済手段を準備する

 

代金決済は非常に重要です。

WEBサイトを活用する場合、代金決済はクレジットカード一択で

良いです。

決済において一番怖いのが未回収です。

 

代引きの場合、もし受け取り拒否をされると商品代金が入らないうえに、

往復の宅配便代もお店側の負担になります。後払いは、いたずら注文を

された場合に、商品代金は入らず、泣き寝入りになる場合が多いです。

代引き、後払い共に商品自体も廃棄せざるを得ません。

もともと常連の方、近所の企業の方の注文といった場合は融通を

きかせるのは良いと思いますが、原則としてクレジットカード決済のみに

するのが安全です。


WEBサイト以外の注文時には代引きか銀行振り込み(前払い)を

活用することになります。ただ、両方ともお客様には手数料が

かかりますので、送料にさらに手数料が乗ると費用負担が増えることに

なりますので、できるだけクレジット決済をできる環境を整える必要があります。

 

後払いを導入したい場合には、ネットプロテクションズが提供している

NP後払いというサービスがあります。

 

https://www.netprotections.com/

 

これは、後払い集金を代行してくれるサービスでお店側は未回収を防ぐことが

できます。ネットプロテクションズ以外にも幾つかの会社がサービスを提供

しているので、利用する場合は比較検討することをお勧めします。

 

 

⑤配送体制を整える

 

お客様に商品を届ける際の箱、同梱資料、緩衝材などを用意すると共に、

梱包方法を考えます。お客様は商品が届いて箱を開けた瞬間の印象から

商品についての評価を始めます。お客様の印象に残る梱包方法や

手書きのメッセージカードを添えるといった何気ない配慮がお客様の

印象を良くします。


また、注文が入ってから何日でお客様の手元に届けられるのか?

それを社内で確認してお客様が注文する際にわかるように明示します。

店内の無理のないオペレーションの中で最速の日を設定するようにします。

お客様は欲しいと思ったら1日でも早く届けてほしいというのが人情です。

無理にタイトな設計をする必要はありませんが、可能な限り、最短で

お届けできるような体制作りが大切です。

 

 

⑥商品と一緒に同梱する資料を作る

 

商品と納品書だけお客様に送るだけではリピート注文にいたりません。

同梱資料の出来がリピートにつながるかどうかの重要なポイントになります。


まず必須のツールは「美味しい食べ方を紹介する」ものです。調理が

必要なものであれば、正しい作り方、より美味しくなる情報、出来上がりの写真

といったものは最低限必要です。


また、商品へのこだわり、商品の持つ特徴をまとめたツールもあるとお客様に

頭で商品の良さを理解してもらうことができます。使用している材料へのこだわり、

調理へのこだわり、創業の時から大切にしている店主の想いなど、お店で食事を

している際に聞かされたら正直、鬱陶しいですが、同梱している資料で表現することで

お店では伝えにくい情報を伝えることができます。


他には、お客様の声や次回リピートを促す案内なども必要になってきます。

商品の満足度は大前提ですが、同梱資料も同じくらい大切ですので、

ぜひ自社のこだわりを表現してみてください。


 

⑦リピート注文につなげるアフターフォロー体制を作る

 

商品を売りっぱなしでは、よほどの商品力がない限りリピート注文には

つながりません。LINE、メール、DM等を活用して定期的にお客様と

接点を持つことが大切です。特に食品の場合、毎月定期的に買うものではないので、

接点を持ち続けないとお客様に忘れられてしまいます。

松下幸之助氏の『売る前のお世辞より売った後の奉仕、これこそ永久の客を作る。』

という金言を常に思い出し、お客様に継続して購入してもらうための努力が必要です。

 

 

以上を持ちまして「飲食店が通販にチャレンジする前に準備すること」の

全3回終了です。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

これから通販にチャレンジしようというお店の方の少しでもお役に立てば幸いです。

 

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4991153301?pf_rd_r=3JKV00M73KQNAS05Y6QA&pf_rd_p=7392bae8-7129-4d1a-96a9-1cfe0aa13ab3

 

 

 

 

 

通販総研の辻口勝也です。

 

前回の投稿で飲食店が通販にチャレンジする前の心構えなどを

お伝えしました。

 

https://ameblo.jp/flueve1971/entry-12628467653.html

 

 

 

今回は商品の価値と全体像についてのお話しです。

5.商品の価値を考える

お客様視点で、そのお店の通販を利用する価値を考える必要があります。

その価値を列挙すると、以下の4点があげられます。

(考え出せば、もっとあるとは思いますが・・・)

① 価格が安い


② 人気店の料理が味わえる


③ 遠方のお店の料理が味わえる


④ 自分が好きな時間に食べることができる



例えば、ある水炊き専門店の場合、お店で水炊きを頼むと1人前で3,000円です。

通販だと3~4人前で6,400円です。野菜は自宅で準備しなくてはいけませんし、

調理の手間はかかりますが、自宅でお店の味が安価に味わえるというのが

メリットになります。


予約でいっぱいの人気店だとなかなかお店で料理を味わえない。

平日の日中でも何時間も待つお店だと時間に余裕がある人でないと

なかなかお店にすら行けない。そんな時に通販が利用できたら

お店で食べるほどの満足度はなくてもそれに近い味を楽しむことが

できるというのがメリットになります。


以前、出張先で食べたお店の料理が非常に美味しかった、

もしくはTVやネットで評判のお店で行ってみたいが、

そのエリアには当分行く機会はない。そんな時に通販が利用できれば、

そのお店に行かなくても料理が楽しめる(距離を縮めることができる)

というメリットになります。



平日のランチしかやってない人気の飲食店。自宅でたまには夜ご飯で食べたい。

休日のお昼ご飯で食べたいというように、自分が食べたいタイミングで

料理を味わえるということがメリットになります。



自分のお店が誰にどんなメリットを提供できるのかというのは常に考える必要があります。



6.通販ビジネスの全体像を把握する

「通販=ネットショップの開設」と先走らないでください。

ネットショップはなくても通販はできます。

まずは以下の流れを把握し、体制を整えます。


①メニューを作る


②情報発信を行う


③受注体制を作る


④配送体制を作る


⑤商品と一緒に同梱する資料を作る


⑥リピート注文につなげるアフターフォロー体制を作る

①~⑥は通販に取り組むうえでは必須ですので、

1つずつ準備をしていきます。通販は未経験者はネットに商品並べて

注文が入ったら発送して楽そうと思う方もいるのですが、

準備から体制作り、アフターフォローまでかなり地道な取り組みの積み重ねです。


具体的な内容は次回にまとめてお伝えいたします。

 

http://u0u0.net/ovSW

 

 

 

 

通販総研の辻口勝也です。

 

今年6月10日に「通販ビジネス成功のための50のヒント」という本を出版しました。

通販の初心者は新しい学びを、ベテランは基本の再確認をすることができる内容になっています。

 

http://u0u0.net/ovSW

 

 


20年近く親しくさせていただいている飲食業界の方に読んでいただいたところ、

昨今の情勢下、通販に取り組み始めたお店や関心を持つお店が増えてきたけど、

苦労しているお店が多いという話を聞きました。

現状、弊社では飲食店の通販については支援している会社はないのですが、

通販を始めるにあたって何を準備したら良いのかといった初歩的な内容について

整理したら、多少参考になるのではと考え、まとめてみることにしました。

読みやすいように3回に分けてお伝えしようと思いますが、

今回はその1回目です。

1.いきなり通販にチャレンジしないこと


 出鼻をくじくようで申し訳ないですが、通販ビジネスは難易度が高いです。

特に飲食店においてはお店で提供できていた作り立ての料理、空間、接客といった

体験価値が通販では提供できなくなります。その条件下でお客様に満足を与え、

かつリピートにつなげないといけません。その点をまずはお店として体感する

必要があります。

2.飲食店の通販は難易度が高い

 難易度が高い理由は以下の4つになります。



① 冷凍便を使うのでお客様の送料負担が高い


② 満足度の高い商品を届けなくてはいけない


③ 頻繁にリピートする商材ではない


④ お客様の自宅の冷凍庫はスペースに限りがあり、まとめ売りに向かない



 通販に取り組む上で、一番のネックになるのが冷凍便の送料です。

お客様が負担する場合、お客様は送料込みの価格で商品価値を判断します。

ではと企業が送料を負担すると利益を圧迫します。お客様が負担する場合が

多いですが、送料込みの価格で満足してもらわないとリピートにつながりません。 

常温品であれば〇円以上送料無料という設定で客単価を上げていくのが常套手段

ですが、冷凍品の場合、お客様の自宅の冷凍庫スペースに限りがあることを

考慮しなくてはいけません。まとめ売りの提案自体はした方が良いですが、

その売上の過剰な期待を持つのは禁物です。



3.通販にチャレンジする際の2つの前提


① 商品がお客様から支持されていること(繁盛していること)


② テイクアウトがしっかり運営できていること

 来店客の満足度が低いのに、通販ならうまくいくということはほぼあり得ません。

通販で購入してでも食べたいとお客様が思ってくれる商品の存在は大前提です。

②は絶対の必須条件ではありませんが、これから通販初挑戦という飲食店は

通販の前にまずテイクアウトをしっかり運営できるようになることをお勧めします。

4.まずはテイクアウトにしっかり取り組むこと



 テイクアウトにしっかり取り組めている方が通販へスムーズにチャレンジできます。

まずは以下の3つに重点的に力を入れることをお勧めします。


① お店で提供していたメニューと同じものを同じ価格で提供した場合、

お客様は満足してくれるのか?お客様の満足度とお客様満足度の

高いメニューの把握がまず必要です。


② お客様の顔と名前をしっかり覚えること。テイクアウトの予約を

取るようになると常連の方以外のお客様も顔と名前が一致するように

なります。名前で呼べるお客様が増えることで商品を渡す際に

親しみのこもった接客ができます。

 



③ 商品を渡す際に同梱ツールを入れること。同梱ツールでは商品に

対するこだわり、店主の想い、リピートを促す取り組み(電話予約が

できること、LINEのお友だち登録、SNS情報等)を伝えます。

また、商品の満足度を確かめるためのアンケートの同梱も必要です。



提供している商品の満足度が高ければ必ずリピート注文が入ります。

そして、接客や同梱ツールがその後押しとなります。手応えが

掴めるまではお客様の満足度には敏感になることが大切です。


 弊社の近くにあるお店の事例です。



 A店はお店で出しているメニューと同じものをお弁当用の容器に

入れて同じ価格で販売しています。B店はお弁当用のメニューを2品、

新たに考え、2日ごとにメニューを変えて販売しています。

B店のお弁当は1個700円なのですが、その価格でも安いと感じる

くらい充実した内容になっています。さらに、毎日午前11時には

インスタグラムのアカウントでその日のメニューを紹介しています。


 A店はいつもお弁当が売れ残り、13時過ぎても店頭で呼びかけをして
います。B店のお弁当は先週くらいから、毎日完売で早く行かないと

買えないほどの人気になっています。そして、お弁当と一緒に

テイクアウトのメニュー(夜の分も)やSNSの紹介するツールを

一緒に渡しています。



今回はここまで。次回は商品価値の考え方や通販ビジネスの

全体像をお伝えする予定です。

 

 

 

http://u0u0.net/ovSW

 

 

 

 

 

 

通販総研の辻口勝也です。

最近、読みたい本が多くて本を買ってばかりいます。

当然、読むペースは追い付かず、「つん読」になってしまって

います。移動時間が多いので、1冊でも多く読んでいきたいと

思います。

 

ここ1ヶ月で買った本です。

 

・人気飲食チェーンの本当のスゴさがわかる本(稲田 俊輔著)

・笑ってる場合かヒゲ 水曜どうでしょう的思考(藤村 忠寿著)

・講演 人前で30分話すためのプロの実践テクニック(麻生 けんたろう著)

・「反権力」は正義ですか(飯田浩司著)

・天、共に在り アフガニスタン三十年の闘い(中村 哲著)

・取材が来る店(吉野 信吾著)

・教える力―私はなぜ中国チームのコーチになったのか(井村雅代著)

・データ分析の力 因果関係に迫る思考法(伊藤 公一朗著)

・本を出したい人の教科書 ベストセラーの秘密がここにある(吉田 浩著)

・大戦略論(ジョン ルイス ギャディス著)

・まっ直ぐに本を売る(石橋 毅史著)

・奇跡の集落やねだんを取材した日々(山縣 由美子著)

・小説 渋沢栄一(津本 陽著)

・FCバルセロナ流 世界最強マネジメント(フェラン・ソリアーノ著)

・コピーキャット(オーデット・シェンカー著)

・サービスの達人たち(野地 秩嘉著)

・チャレンジャー・セールス・モデル(マシューディクソン&ブレントアダムソン著)

 

これ以上、「つん読」が増えないよう気を付けます。


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健康食品、産直品、化粧品会社の通販事業を支援しています。

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通販総研の辻口勝也です。
 

新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 

会社自体は1月6日スタートですが、私自身は一足早く、今日から始動します。

 

今期から弊社は11期目に入ります。期待10%、不安90%で独立して

10年が経ちました。毎日を必死に過ごしているうちにあっという間に

過ぎた気がいたします。

現在お付き合いのあるクライアント企業様、過去にお付き合いいただいた

クライアント企業様、助けていただいているパートナー企業様、そして

親しくしてくださる皆様にただただ感謝の気持ちでいっぱいです。

 

独立した時の気持ちを忘れないよう、今年も日々のご支援に取り組んで

まいります。

 

一昨年の11月に出版した「リピート客を育てる技術」、昨年お会いした

親しくしている方でも出版を知らなかった方がいましたので改めて告知です。

昨年はこの本のおかげで知り合えた方が数多くいました。

リピート施策を考えるヒントに、経験の浅い社員の教育用にぜひご活用

ください。

 

http://ur0.work/Nu1n



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