

といってもふぅちんはブラックメタルには詳しくないのだった。。。オヤジさんはこのあたりはぜんぜんついていけないっぽいし、ウチでここらへんが一番詳しいのはお姉ちゃんなのだった。。
ということで、お姉ちゃん指導のもと、この記事を書いておりまっす(^o^;;
北欧ブラックメタルを考える上で欠かすことができないバンド、それがMAYHEMです。
あの「インナー・サークル」、BURZUMのCount GrishnackhによるEuronymous刺殺事件など、なにかとショッキングな話題の中心にあったバンド。でも、音楽的に見てもとっても優れていて、ブラックはそれほど得意ではないあたしも、このアルバムについては「いいなぁ」と思えるのです。
MAYHEMの歴史を簡単にたどってみましょう。
1983年ノルウェーで結成されました。Euronymous(g)を中心に、Necrobutcher(b)、Manheim(ds)というメンバーです。1986年1stデモ「Pure Fucking Armageddon」をリリース。その後、セッションvoとしてMessiahが加入。その後すぐに正式voにManiacが加入しています。翌年2ndデモ「Deathcrush」をリリースしますが、ManheimとManiacが脱退しました。
1988年、Dead(vo)が加入し、しばらくしてHellhammer(ds)が加入しました。Deadは白塗りメイクを施し、自らの体にナイフで傷をつけて血を噴出させたり、ブタの頭を串刺しにするという衝撃的なライヴパフォーマンスを披露。その衝撃がブラックメタルシーンを誕生させたらしいです。
しかし、1991年、Deadが自らの頭をショットガンで吹き飛ばして自殺。第一発見者はCount。しかし、彼はその現場の写真を撮ったり、頭蓋骨の破片をアクセサリーにしたり、という恐ろしいホントかウソかわからない話が伝わってます。その後Deadと親しかったNecrobutcherが脱退します。
この頃EuronymousはDeathlike Silenceレーベルを作ったりHelvateというレコード店をオスロに開店。そこを溜まり場としていた連中が悪魔崇拝集団インナー・サークルが創設されました。
MAYHEMやBURZUM、EMPEROR、DARKTHRONEのメンバーも所属していた団体で、のちに教会放火・暴力・窃盗・殺人などを行い、単なる悪魔主義集団では済まなくなってきました。
1993年、ライヴアルバム「Live In Leipzig」をリリース。しかし、EuronymousがBURZUMのCount Grishnackhによって刺殺されてしまいます。
翌年1994年、本作「De Mysteriis Dom Sathanas」がリリースされます。
しかし、1stアルバムであると同時に中心人物であるEuronymousの遺作となってしまいました。
De Mysteriis Dom Sathanas
1 Funeral Fog
2 Freezing Moon
3 Cursed In Eternity
4 Pagan Fears
5 Life Eternal
6 From the Dark Past
7 Buried by Time and Dust
8 De Mysteriis Dom Sathanas
Euronymous - guitar
Hellhammer - drums
Attila Csihar - vocals
Varg Vikernes - bass
リリース時、Euronymousの遺族の要望でCountの名前はクレジットから外され、ベースのパートもHellhammerが「僕が全部差し替えます」と約束しました。でも、実際にはCountことVarg Vikernesのパートがそのまま使われています。理由はHellhammerがベースを弾けなかったという説が。
「De Mysteriis Dom Sathanas」というのは英語で言うとおそらく"Lord Satan's Secret Rites"とのことです。「おそらく」というのは、初期プレスでは「Dom.」とドットがあり、そうなるとちょっと意味が変わって来るからです。
このラテン語はそもそも正しい文法によるものではなく、今となってはEuronymousが何を意図してこうしたタイトルをつけたのかは謎のまま。
ただ、ちゃんと「A Tribute to Euronymous」ということばとEuronymousとHellhammerの2人だけのフォトが裏ジャケには使われています。でも今ではオフィシャルサイトにも実際の参加アーティストが堂々と掲載。ベースはCountとなってます。
なお、Deathlike Silence盤(写真下)は全曲歌詞つきでジャケットも紫の建物。ロゴなどの文字もグレイと白のグラデーション。今売られているCentury Black盤(写真上)は青の建物で歌詞はなし。文字の感じも白っぽくで大雑把。
Deathlike Silence盤はたぶん入手困難でしょう。ウチにあるのはDeathlike Silence盤なんですが。
ブラックメタルというとEMPERORに代表されるようにシンフォニックで「シャーッ」という音像、ブラストビートで突っ走り、ギャーギャーいうヴォーカルというイメージが一般的ですけど、これはぜんぜん違って、シンフォニックでもなんでもなく、スラッシュにも通じる感じ。TORMENTORのAttilaのvoが、悪魔が取り憑いたような呪術的なもので、わめいたりげろげろ声でうなったりというものでもありません。ただし、Hellhammerのドラムはすごい。嵐のようです。でもブラストだけで走っていくというものでもなく、いくつものリズムパターンが複雑に組み合わさってます。
亡くなったEuronymousの怪しい狂気のギターリフもすばらしい。BURZUMに比べるとよっぽどノーマルな世界のような気がします。
① オープニング、とにかく走ります。このアルバムには名曲がたくさん入ってますけど、これも名曲。イントロが最高。世間に背を向け高速ビートで走り、そこに冷たいメロディが。うなるような呪詛ヴォイスが入り「フュウウウネェェラァァァァル…………フォッグ!」というサビが最高。
② 前半と後半走るけど、中間部はスローで悪魔が降りてくる儀式でもやってるかのような怪しい世界。アルバム中ではスローな曲の方に入りますが、前半と後半はかなり速い。それにしてもこのドラムはすごい。ただブラスト叩いてるだけじゃないのよ。ドラマーの方はぜひ聞かないと。
ギターソロも入ってるんですが、これも怖いとの評判。
③ イントロのあと怪しいコード一発のあとブラストへ以降し、呪術voがうなります。ブラスト部に入ってからの方がどことなく静かな感じがするのがとっても不気味。後半、また怪しいコード一発のあと暴風雨のようなパートに移行して終わります。この曲はけっこうお気に入りです。
④ ふつうの暗いメタルっぽいリフで始まるので、ちょっと一息。そのふつうっぽさがコワイ。でもすぐブラストなんですが。まるで嵐のようですね。後半はその嵐の中、ベースがメインメロディとなる部分もあります。
⑤ いきなり豪速。でも妙に印象的なギターリフとともにミドルテンポに移行。途中何度か印象的なギターリフが入り、そのバックでCountのベースがこれまた印象的なメロを奏でる。後半ブラストにも移行しますが、印象的な曲であることに変わりはありません。
⑥ これもまたいくつもの印象的なパートで構成されています。中~後半のメジャーでメロディアスなパートがすきデス。
⑦ いきなり暴風雨のような曲です。しっかし、このドラムはすごい。当たり前だけどこれずっと一人で叩いてるんだよね~。ここまでやられたら好き嫌い関係なく認めざるをえないのでは。
⑧ 最後の曲はファンの間では最も人気のある曲。前半のブ~ンとうねるベースが不気味。ブラストの嵐の中オペラティックに歌うvoも印象的。このヴォーカルがとにかくコワイと大人気です。呪詛ヴォーカルよりもコワイ普通声ってすごいでしょ。中~後半のメロディアスさも印象的です。ふっと終わる最後も印象的。終わった後シーンという音が聞こえそう。
変な表現ですが、ある意味聞きやすいんですよ。このアルバム。
少なくともBURZUMに比べたらはるかに万人向けともいえるかな。
BURZUMについてはお姉ちゃんのブログに詳しく書いてあるんだけど、お姉ちゃんのブログの話はできないことになってるので、興味ある人は検索してみよう。
さて、このあとEuronymousを失ったバンドは解散状態にありましたが、Hellhammerを中心に、元メンバーのManiac、NecrobutcherとAURA NOIRのBlasphemerの4人によって再結成され活動を再開、今に至ります。最新作「CHIMERA」はB!誌でも高得点を獲得。さっすがオリジネイター。