TNT 「REALIZED FANTASIES」(1992) | ギャルメタラーの日々

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またまたトニー・ハーネルが脱退し、いよいよ終わりかな?というTNTです。

最高傑作といわれる「INTUITION」はノルウェーと日本では売れましたが、それ以外ではパッとしませんでした。
レコード会社がプロモートしなかったわけですが、そのクセ「売れなかった」ということでそのレコード会社はTNTを契約解除します。このことで解散説も出たTNTはアトランティックと契約。しかし、ドラマーの交代、プロデューサーの交代などの事件で長い沈黙に入ってしまいます。

そして前作から2年半、ようやくこのアルバムがリリースされます。
しかし、このアルバムはファンの間では評判の悪い作品です。
「アメリカンになった」「美しさが消えた」「悪くはないが彼らがやる音楽ではない」などなど。
そのあげく、このアルバムで彼らは終わったという風にとらえられている感じです。

しかし、本当にそうでしょうか。
いま改めて聴いてみると、どこをとっても「TNT印」の優れたアルバムだと思います。
ちょっとマジメにこのアルバムについて再考してみようと思います。
ご意見ご感想よろしくお願いします~!

1. Downhill Racer
2. Hard To Say Goodbye
3. Mother Warned Me
4. Lionheart
5. Rain
6. Purple Mountain's Majesty
7. Rock 'n Roll Away
8. Easy Street
9. All You Need
10. Indian Summer


そもそも新ドラマーのジョニー・マック、新プロデューサーのリック・ウエイクはアメリカ人。つまりアメリカ人×2+1、ノルウェー人×2という政策陣になったわけで、「北欧色が消えた」とか「アメリカンになった」というのは、POISONにリッチー(コッツェン)が入って「ブルージーになった」と文句をいうようなもので、当たり前なのであ~る。
でも、確かに前作に比べてギターがちょっと前面に出ているし、キーボードの出番も減ったので「ハードになった」と文句をいう人の気もわからなくはない。でも、そんなアレンジのちょっとした違いだけで見限るほど、ファンと言うのは偉いのだろうか?
ハードドライビンナンバーな、メロウなサビがステキな、またまたハードなギターが印象的だけどサビメロがメロディアスな、とっても美しいバラードの、明るく爽快な、相変わらずどうやって弾いているのかわからないソロが長く続く6分もの、Bメロとサビはさすがの、前作での「Ordinary Lover」をポップにして完成させたような、サビのコーラスがとってもすてきな、哀愁のアップテンポなロックの10
キーボードが控えめになったり、ギターが前に出てることで、キラキラした透明感は多少薄くなったのは確かだけど、あの聖歌隊のような美しいコーラスも、哀愁のメロディも全く失われていない。

悪いところは確かにある。
ハードなギターリフの曲を1~3と頭に並べていること、彼らがやらなくてもいいようなAメロを持つ7、9が入っていること、これで印象が多少悪くなっていることは否定できない。

ならば、なぜ、これだけ時間を超えてなお悪名高き一枚として人々の心に残っているのだろう。

あたしの意見はこう。

まず第一に
「ジャケットが悪い」

TNTは歴代見てもジャケットのセンスは悪い。2ndとかトランジスターなんてひどいこと。でも前作「INTUITION」は聖歌隊のようなコーラス、透明感あふれるサウンドが、あの「ステンドグラス」の絵とぴったりマッチした。
でもこのアルバムのジャケットはなんだ!
バーのカウンターにピンナップを持った少年が2人、その隣りにピンナップと同じ露出度の高い女性が立っていて、カウンターの奥で上目遣いに「ニヤリ」という顔で女性を見る従業員。
どういう意味があるのか。女性もぜんぜん魅力的じゃないし、ファンがもつTNTのイメージはこの絵でぶちこわされたと言っても過言じゃない。
「たかだかジャケット、そんなことでアルバムを評価しない」という人もいるだろう。
でもHR/HMを聴く人は、ジャケットも作品の重要なファクターだと捉えてる人も多いと思う。
そのアルバムをジャケットでイメージする人も多いと思うし、「ジャケ買い」なんていうのが存在するのがジャケットの重要性がある証拠。

第二に、
「曲名が悪い」

前作は"angel""intuition""wisdom""nation""という単語が美しかったし、イメージを継承し膨らませていた。しかし、今作は"racer""rock'n roll""street""indian"など、「らしくない」単語が満載。

以上の2点がこのアルバムを「アメリカナイズされて透明感のないハードな駄作」という評価を、人々の心にしみこませ、しかも長い間心に閉じ込めておく結果になったのではないか、とTNT好きなあたしは思うのだ。

例えば、この作品が、ジャケットの美しい、曲名も"lake""northern""bright""light""night"などという曲名ばっかりのアルバムだとしたらどうだろう。
「前作よりはちょっとハードだけど、やっぱりTNTはいいね」くらいにおさまったのではないかと思うのだ。


TNTの記事**
TNT 「TNT」(1982)→ http://blogs.yahoo.co.jp/fltsts/49292594.html
TNT 「KNIGHTS OF THE NEW THUNDER」(1984)→ http://blogs.yahoo.co.jp/fltsts/49294866.html
TNT 「INTUITION」(1989)→ http://blogs.yahoo.co.jp/fltsts/34001412.html
TNT 「REALIZED FANTASIES」(1992)→ http://blogs.yahoo.co.jp/fltsts/37930948.html
TNT 「FIREFLY」 (1997)→ http://blogs.yahoo.co.jp/fltsts/42951150.html
TNT 「TRANSISTOR」(1999)→ http://blogs.yahoo.co.jp/fltsts/62789008.html
TNT 「THE NEW TERRITORY」(2007)→ http://blogs.yahoo.co.jp/fltsts/49956910.html
【インタビュー再録】ロニー・ル・テクロ(2007.8)→ http://blogs.yahoo.co.jp/fltsts/51212681.html