邦題:チャイルド・プレイ
71点。
 
殺人鬼が人形だから、子供向けホラーと毛嫌いすると「勿体無い!」
と思えちゃう、スーパーナチュラルスラッシャー映画。
低予算の中で何とか迫力を出そうと、スローモーションやカメラワーク、構図に工夫を感じて、総じてセンスが良いです。
何より、チャッキーの体の小ささを活かした立ち回りが素敵です。まだるっこしいとも言えますが。
焼かれようが、頭や腕や足が吹っ飛ぼうが、向かって来るしぶとさが持ち味で、当時の子供達にトラウマを与えた事は想像に難くないです。何せ
「心臓を撃ち抜かないと死なない。」のですからね。
 
 
以下、ネタバレ。って言うか、感想。
 
 

今更、チャッキーを紹介するのも憚られますが、簡潔に書くと

○殺人鬼チャールズ・リー・レイが絶命する間際、ブードゥーの秘術を用いて自身の魂を子供向けの玩具「グッド・ガイ人形」に乗り移したものであり、チャッキーは彼のあだ名です。

○映画で8作品、ドラマのシーズン1が8話と世代間に渡って息が長過ぎるコンテンツとなっていて、チャッキーの人形、フィギュアはもとより、ペット用コスプレ衣装であったり、ゲームキャラとしても活躍しています。

 

 

 

↑チャッキー、参戦!!

 

 

そんなチャッキー、低予算で表情に乏しくなってしまったとの事ですが、良い意味で人形の不気味さが増してある意味成功しています。噛むけど、痛そうに見えないし、頭の中で「はむっ」って効果音が鳴って困ります。可愛い。

 

 

アンディの6歳の誕生日です。寝坊助ママに朝食を作っています。部屋を汚したくっているし、出来上がった物は食べられた物じゃ無いですけど、カレンは怒ったりなんかしません。彼女は仕事を頑張っていますし、良きお友達のマギーの存在もあってシングルだけど本当にしっかりしています。安心して見られます。

 

一転して、最初の犠牲者マギーおばちゃんはチャッキーに金槌で殴られ、勢い余って窓から転落、車の上に落下します。

これリブート版「チャイルド・プレイ」のプロローグの唐突な飛び降りシーンは原作のオマージュだったんですね。もうだいぶ昔に見たきりでほぼ忘れていました。

 

 

チャッキーの電池が入っていない事に気付くシーンは実に印象的です。鑑賞後、暫くは玩具に電池が入っているか確認する癖が付きそうです。

先生、ちょっとチクッとするだけだからね。からのブスッ。
「あ゛あ゛ー!!」がお約束ですね。安心して見られます。
 

 

 

↑その意味ならコレもホラーでしょうよ。
 
 
大枠のプロットは完成度高いけど、細かい穴はあります。例えば、
チャッキーがアンディを狙っている事を何故アンディ自身が知ったのか。
チャッキーがバラバラ状態なのを、見てもいないノリス刑事が知ってるのも、カレンとアンディが襲われているのに、ちょっと脚を切られただけで刑事が全く動かないのもおかしいし。こいつとくっつくプロットじゃなくて本当に良かった。
 
チャッキーが燃える時、有害ガスを発生させて臭いだろうから、咳込むとかの演技が欲しい?ま、要らんけど。
 
 
アンディの余韻を残す終わり方も良いですね。
このシリーズが続いて行く毎に酷くなるのはまた別のお話です。
 
続編は「チャイルド・プレイ2」です。