新解釈・三國志
監督:福田雄一
概要
『銀魂』シリーズやドラマ「今日から俺は!!」などの福田雄一が監督と脚本を務めた、中国の「三國志」を基にしたコメディー。覇権争いを繰り広げる魏、呉、蜀の武将たちがしのぎを削った時代を、福田監督の新解釈で描く。『探偵はBARにいる』シリーズや『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』などの大泉洋が主演し、蜀の武将・劉備玄徳を演じる。(シネマトゥデイより)
感想
「三国志演義」を題材にしたドラマでは、中国の「Three Kingdoms」を上回るものはもう出ないだろうと思える。正攻法で勝てないなら搦め手から。それは分かる。
わが国では「吉川三国志」以来、様々な三国志が生まれてきた。できるだけ正史に忠実であろうとするものから奇天烈なものまで。この『新解釈』はそれらに何かを付け加えたか? 僕は何も付け加えていないと思う。やる気のない劉備なんてさして目新しくもない。最後におためごかしに「民のため」とか何言ってんだと。「水曜どうでしょう」の大泉洋の方が100倍も人間らしくて面白いよ。
歴史学者役の西田敏行が「こんな感じだったんじゃねかな~という一つの論に過ぎません。皆さんも文献を読んで、皆さんなりの云々」というラストのくだりでも、申し訳ないけど「歴史学者が何言ってんだ」となった。矢十万本とか祭壇を作って風向きを変えたとか、孔明のスーパーマンぶりを誇張するために「演義」が捏造したエピソードに「こんな感じだったんじゃねかな~」もクソもない。ゼロに何を掛けてもゼロだ。
(もっともメタレベルな存在である筈の歴史学者がもっとも作品世界に閉じこもっているところがこの作品のつまらなさを象徴している。はっきりと「これは演義を基にした二次創作です」とか言ってくれた方が100倍も説得力があった。メタレベルでのツッコミが全然足りてないんだよこれ。西田敏行は劇に対するツッコミ役にすべきだった)
この映画は、解釈とかそういう次元にも達していない。ただいつものメンバーでワイワイ楽しくテキトーに「三国志ごっこ」をやっているだけ。見ている方はひとつも面白くなかった。いい加減、飽きたよこのノリ。見る前は、僕は周瑜推しだとか、白帝城に行ったことがあるとか、そういう話を書こうと思ってたけど、そんな積りもどこかに消え失せた。それ以前につまらなすぎて寒すぎて気力を失わせる。
この映画でひとつだけ学んだことがある。それは、もうこの監督の映画にお金払っちゃダメだってこと。分かってたけど、分かってなかった。
☆★(1.5)
+0.5は山本美月が可愛いかった分。
映画『新解釈・三國志』予告【12月11日(金)公開】