斉木楠雄のΨ難(3.0) | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

 
斉木楠雄のΨ難
 
監督:福田雄一
 
概要
 「週刊少年ジャンプ」で連載され、独特な世界観が支持されている麻生周一の人気ギャグ漫画を実写映画化。生まれながらに最強の超能力を持ってしまったばかりに、日々災難に巻き込まれてしまう16歳の高校生・斉木楠雄の学園生活を描く。メガホンを取るのは、原作のファンだという『HK/変態仮面』シリーズなどの福田雄一監督。大切な日常を守るため、ワケあり同級生が巻き起こすトラブルを超能力によって乗り越える主人公に、『orange-オレンジ-』などの山崎賢人がふんする。(シネマトゥデイより)
 
感想
 『斉木楠雄のΨ難』って好きなんだ。いまの『ジャンプ』でメタ的なネタをやるマンガとしては、銀魂と双璧かもしれない。髪が紫色だったり、怪我してもすぐ治る(マンガあるある)のは超能力の副作用でそうなっているって話とか面白かった。まあ、いちばん面白いのは照橋さん回なんだけどね←
 
 さてさて…実写化。定評のある福田さんだけど…どうなんだろうね、良くも悪くも肩の力抜けている感じがした。もともと肩の力が抜けているマンガだからそれは良いんだ。でも、行き届いていないというか…。なんか微妙〜に違和感がある。「こいつ、そんなこと言わないよな〜…」みたいなね、そういうシーンがすごく多い。
 
 たとえば海藤。彼はたしかに厨二病キャラなんだけれど、自分が特別だとマジで信じ切っているヤツ…ではないんだ。むしろ揺らぎのようなものがあって、原作では「これ(思念体)視えないわけないよね?」って相手の話に、焦って合わせたりする。特別だと信じ切っているというよりも、信じたい人なんだよね。そこが彼の人間味なわけで…。
 
 灰呂にしろ、燃堂にしろ、窪谷須にしろ、この映画はみんな少しづつズレている。そのズレがとても気になる。思い切ってストーリーを改変するんじゃなくて、原作のエピソードを「ヘタ」についばんでいるから、なおのことそうだ。アレンジするにしても読み込みが足りない…んじゃないかな。​
 
 キャスティングもそう…海藤はまだ良かったけれど、燃堂とか…何アレ? 背も小さいし(演者さん181cmだから別に小さくはないんだけれど、楠雄=山崎賢人くんが178cmでほぼ同じだから原作よりずっと小さく見える)、燃堂のあのヌボーっとした、底知れない感じがぜんぜんない。燃堂が小じんまりしているせいで、この映画自体も小じんまりとした印象になっている。あれはダメだ…。プロレスラーとかにやってもらった方が絶対よかった。
 
 「原作通りじゃない」と言いたいんじゃなく…なんだろうな…『斉木楠雄』って、キャラクターが前面に出ているマンガだから、そうした部分をもっと大事にしてほしいんだよね…。物語よりもなによりも、キャラクター大事だろうって。燃堂大事だろうって。そこを失敗しているのが、この映画の最大の敗因。山崎賢人くんは…正直、どうでもいいや。可もなく不可もなく。取り立てて語るべきこともない。
 
 ただ、楠雄が簡単にピンチに陥るのは、あれはイカンな。この作品で、楠雄が「命の危険」とか感じる必要あるのかしら。 『銀魂』のときにも感じたけれど、少しシリアスな展開に入ろうとすると途端に「ヘタ」になるよね、福田さん(そういうとこはもう人に書かせたら?)。クライマックスなんて、「ああ…なんか予定調和的なヤツにはいったわ…」って思ったよ。
 
 で、肝心のハシカン照橋さん。時折、神楽(銀魂…実写版)に見えたり、組長(セーラー服と機関銃…リメイク版)に見えたり、顔芸が少しうるさかったりもするけれど…エピソードもやっぱり微妙にズレていたりするけれど…あとね、後ろ姿がいまいちだな…後ろ姿はぜんぜん照橋さんじゃなかった。良い女優さんの条件のひとつとして「後ろ姿の美しさ」ってあるから、あれは致命的になりかねないとぼくは思うけれど…まあ良いや。
 
 前から見ればもちろんカワイイし、なんだろうな…カワイイんだよね。いや、同じこと言っているようだけれど…顔がってよりなんか…存在が? カワイイんだ。だから、ハシカンのところは割りと楽しく見られた。やっぱり『斉木楠雄』と言えば、照橋さん…だよね! ハシカンかわいいし←
 
 それくらいかなあ…。笑えるシーンもあるし、悪いところばかりではもちろんないのだけれど…ぼくは、これダメだと思うな…。肩の力が抜けているのが単に手抜き感に見えてしまっているのがいちばんダメ。ハシカンいなかったら2点台だよ、こんなの。
 
☆☆☆(3.0)