何度目かの話(自己プロデュース) | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)


 「髪を染めたら(茶髪にしたら)応援しません」…というのは、ぼく個人の問題ですが、今回はもう少し引いた位置からの話。

 髪を染めたらどれだけの人が離れていくか…という現時点でのマイナス部分は可視化できます。アンケート取りゃあ良いだけの話ですからね。ただ、(プラスにしろマイナスにしろ)将来的にどれだけ影響があるか…というのは分からない。だからこそ、怖いわけですよね?

 ぼくが大事だと思うのは、そこにきちんとした「自己プロデュース」があるかないかです。少なくとも外見を売りにしている商売である限り、髪を染めるかどうかというのは、自身をどう見せていくかという「自己プロデュース」の問題と深くかかわっています。そして、この「自己プロデュース」という問題は、さらに、自身が誰をターゲットにしているか、という問題と切り離せません。

 たとえば、雑誌モデルなんかは髪を染めているイメージがありますが、これが逆に、海外(欧米)で活躍するような日本人/日系人モデルになると、黒髪にしている方が多い。海外に出ると、東洋人であることの神秘性みたいなものが武器になるからです。

 アイドルに話を戻しましょう。たとえば木下百花。あの髪色は、あの子の「自己プロデュース」の問題と切り離せません。要は、「異端児」ゆえに、ああいう髪にしているわけでしょう? 「自己プロデュース」という観点からしたら、あれは首尾一貫している。あるいは、そこまで極端にいかなくても、吉田朱里だってそうでしょう。あの子は「女子力」をウリにしている、だからこそ、髪もああでなくてはいけない…。

 つまり、なにが言いたいかと云えば…自身をどう見せていくかという「自己プロデュース」がハッキリとあれば、髪色なんてのは(ある程度)自動的に決まってくるでしょ?ってことですよ。それがないから、好きか嫌いか、似合っているか似合ってないかなんて、そんな程度の議論しか出てこない。順序が逆なんです。

 たしかに、「キャラ」はみんなあるんですよ。でも、「キャラづけ」ってのは、「自己プロデュース」の一部に過ぎません。「キャラづけ」が、他との差別化を図るための引き出しだとすれば、「自己プロデュース」は自分をどう見せていくかという全体に関わるものです。

 たとえば、指原莉乃の「ヲタ芸」や「ヘタレキャラ」…あれは全体として見ると、自身を「こっち側(ヲタ側)の存在」として見せたいという「自己プロデュース」の一環だった筈なんです。有名な図で、神の領域に「迷いし一般人」というものがありますよね。あの立ち位置こそまさに、(かつての)指原莉乃の「自己プロデュース」だったわけですよ(天下を取ってからまた少し変わりましたけどね)。

 それでは、自身を(誰に対して)どう見せていくかがハッキリと決まっていれば、それでいいのか。いや、それだけではない筈です。なぜなら、「自己プロデュース」は、そもそも自身をどういう存在として見ているか、という「目」が問われる問題でもあるからです。

 たとえば、くまが髪を染めた時、別にファンでもない共演者さんたちがこぞって反対したのは、それが「くまのイメージ」に合わないと思ったからですよね。彼らにとって、くまは「ジャージが似合う女の子」だったわけで、髪を染めたらそのイメージが壊れてしまう。要は、くまが自身をどう見ているかという「目」と、周りが自分をどう見ているかという「目」が一致していなかったのです。そこで、「自分はこういうアイドルなんです。だから髪を染めるんです」という何かを示せれば良かったでしょうが、それが出来なかった時点で、ぼくはくまの負けだと思うんです。

 ぼく自身、「ジブリのヒロインみたい」「朝ドラのヒロインみたい」とか言ってきたわけで、わき目もふらずに前を向いてひたすらに走るがむしゃらさとか、ひたむきさとか、あるいは泥臭さとか、そういうものをこそ、「魅力」として訴えてきたわけです。「そういう存在として、くまを見せたい」という動機がそこにはあったわけですよ。「こういう子こそセンターに相応しいんじゃないの?」って。そこでね、センター宣言までしておいて、それでいきなり髪染めるって、「は?」ってなりましたよ、そりゃ。「え?いきなり脇道行くの?」「このタイミングで?」って。

 「内面は変わらない」とか言うんですよね。みんな。でもそこには、「こういう存在として自身を見せる」という自己プロデュースの観点が決定的に欠けていると、ぼくは思うのです。

 古い話を蒸し返しておいてあれですが…今回は別に、くまがどうしたってわけじゃないんですけどね (あれから何度か黒く染め直しているのも知ってるし)(^_^;)←単なる流れ弾