アイドルドラマ・映画とは何でしょうか?
(ここでの「アイドル」とはすべて女性アイドルを指しています)
1.
アイドルドラマ・映画を語ることのひとつの難しさは、それを主題で規定できないということです。刑事ものであってもスポ根ものであっても、アイドルが出ていれば、それはアイドルドラマということになってしまうのです。
手許に『アイドル映画30年史』(2003)というものがあります。70年代~2000年代初頭までのアイドル映画を概括的に取り扱った唯一のものなので、非常に有用なのですが、巻末に掲載されているアイドル映画作品リストには、たとえば『バトルロワイアル』や『ウォーターボーイズ』まで含まれています。
ボクは、さすがにそれは違うんじゃないかと思うんですよね。少なくともアイドルが主演しているものでなくては、「アイドル映画」とは呼べないだろうと。ボクが考える「アイドル映画」とは、「アイドルが主演している映画」です。
(まあ、そもそもアイドルってのは誰を指すんだって問題もあるんですが)
2.
もうひとつ、アイドルドラマ・映画は広範なジャンルにまたがるゆえに、系譜というものを描きづらいということがあります。
最近、ボクは『スケバン刑事』を見たりしていたんですが…(改めて『マジすか』を考えるためにね(^_^;))
もう斉藤由貴さんマジカッコイイわ!!(いまからファンになろうかしら?(≧∀≦)ノ) 第2シーズンの南野さんは、演技は…だけれど、決め顔はおそろしくクールで魅力的。アイドルドラマ・映画ってのは、時代が変わってもこうして残っていくのだなと…。
え?第3シーズン?なにそれ?←
それはともかく…『スケバン刑事』の系譜をざっと描くならば、「刑事もの」という点で『ケータイ刑事』に、不良+アクションものという点で、『天然少女 萬』を経て『マジすか学園』に、そして時代遅れのセーラーでひとり歩く姿は、おそらく『エコエコアザラク』に引き継がれている…。
…と書いても良いのですが、実際にはそう単純に割り切れない筈で。たとえば、『ケータイ刑事』には、『コロンボ』~『古畑任三郎』のような数々の刑事ものが影響を与えているでしょうし、『マジすか』には、『 ビー・バップ・ハイスクール』や『クローズ』などの影響が明らかです。
あるいは、逆に、2000年代後半からアニメを席巻した「けいおん的なもの」は、じつはアイドルドラマ『ナツのツボミ』(2000)や『放課後。』(2004)にすでにその嚆矢が見られます。
だから、アイドルドラマ・映画の系譜を描こうとするならば、その領域(アイドルドラマ・映画)内だけで描き切れるものではないことになります。じゃあ、どうするか。どうしましょう…←
3.
ただ、ボクが思うに、アイドルドラマ・映画というのは、単に、個々のジャンルのアイドル版=そのそれぞれのジャンルがアイドルに最適化されたもの…というだけでなく、新たな想像力を生み出すものでもあると思うんです。
たとえば、『時をかける少女』がそれ自体ひとつの領域(=時かけ的なもの)を形成したようにね。『時かけ』自体なんどもリメイクされましたし、『タイム・リープ』や『あしたはきっと…』のような追随者も生みました。
(だから、やっぱりたぶん、『スケバン刑事』なくして『ケータイ刑事』も『マジすか学園』もないんですよ)
ボクはそのことは重要だと思うんです。アイドルドラマ・映画は、ただ単にアイドルが演じるドラマ・映画というだけではなく、そうすることで自らの領域を新たに形成していくことができる…ならばそれは「文化」と呼び得るものだと思うからです。
つづく