ドラゴンボールZ 復活の「F」(2.5) | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

 
ドラゴンボールZ 復活の「F」
 
2015年日本、94分
 
監督:山室直儀
 
主演:野沢雅子
 
概要
 原作者の鳥山明が初めて自ら脚本を手掛けた、国民的人気コミックの劇場版。前作『DRAGON BALL Z 神と神』でのビルスとの死闘後の地球を舞台に、孫悟空たちとよみがえった宿敵フリーザや新フリーザ軍が壮絶なバトルを展開する。監督は、「ドラゴンボール」シリーズをはじめ人気アニメの作画監督などを務めてきた山室直儀。野沢雅子や中尾隆聖、山寺宏一などが声を担当する。劇場版ならではのスケールで描かれる、さらなる進化を遂げたフリーザと悟空との激突に注目。
 
感想
 復活。やり直し。ゲーム・バランスをリセットしたかのように強さを調節されたZ戦士たちには、違和感がありありだ。戦闘中もずっとそのことが気になってしまう。いちど過去にやってしまったことは取り返せない。
 
 そもそも、なんでまた『ドラゴンボール』なんだろう。少なくとも、前作『神と神』には、『ドラゴンボール』をもういちどやる…ということの意味が見えた。それは、インフレ化してただのバトル漫画になってしまった『ドラゴンボール』に、初期の楽しさをもういちど取り戻そうという試みだった。
 
 だけど、今回でまた良く分からなくなってしまった。なんでまたフリーザなんだろう。なんでまた、「次にはもっと強いヤツが出てきます」というインフレ・バトルを復活させたのさ。『神と神』では破壊神ビルスが出てきたけれど、それにも関わらず、それとは違う道を示せたわけでしょ?
 
 トランクスに瞬殺されて惨めな終わり方をしたフリーザに栄光をもういちど…というのは分かるんだけれどね。なんか、もう全然スケール感がないんだ。3DCGによる1000人のフリーザ戦士のモブとか、画的にはそれなりに迫力があるけれど、でもそれだけなんだな。
 
 Z戦士たちが行き着くところまで行ってしまっているから、いまさらゲームバランスを調整しようが何しようが、フリーザが最初に出てきた時の迫力というのはもう失われている。またかよ…っていうね。
 
 そして、何のアイデアもなく、ただ戦うだけのバトルシーン。どの場面を見てもどっかで見たような感じでマンネリだし、「ウォオオ!」とか、もうそういうの暑苦しいのよね。たとえばベジータが初めて地球に来た時の切迫感とかもうないわけだから、そんなのに何分も付き合ってらんないんだ、こっちも。
 
 もはや、『ドラゴンボール』の世界で真にシリアスなものを作るのはムリなんだ…ってボクは思う。もうどうやったって「またか…」になっちゃう。だから、別の方向に進むしかない筈…なんだけれど。
 
(それでなくとも今の時代、ただのバトルじゃ尺がもたない。それはマーベル映画なんか見ても明らかで。あれはほとんどギャグか…という風にバトルシーンを作っている)
 
 一応、この映画も『神と神』やマーベル映画同様に、バトルシーンにも軽さを取り入れようとはしている。でも、まだ足りないんだ。もっともっと軽さが欲しかった。この映画なんて、正直、ギャグアニメに徹しちゃっても良かったとすらボクは思うよ。
 
 あるいは、今回出番のなかったZ戦士たちの何気ない日常とか、『ドラゴンボール』の世界で遊ぶというかね…そういうのでもっと尺を取っても良かったとも思う。むろん、単にファン向けになってしまうだろうけれどね。でも、それでもこれよりはマシだろうと思える。ボク自身は、今回、わずかにあったそういうシーンの方が全然楽しめた。
 
 なんかこれじゃあ、いったいなんのために復活させたのか…鳥山さんは、もう一度『ドラゴンボール』を終わらせるために復活させたんじゃないか…としか思えないよ。
 
☆☆★(2.5)
物語☆☆★
配役☆☆☆
演出☆☆★
映像☆☆☆★
音楽☆☆☆★