サエカノ徒然1 | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)


「冴えカノ徒然1」

 今期スタートのアニメでボクがもっとも気に入ったのは、『冴えない彼女の育てかた』でした。正直、この手のアニメは山ほどある気がしていて、あまり期待していなかったのですが、意外や意外、「量産型やなかった」(by御堂筋くん)です。

 最大の見どころは、ヒロインの加藤でしょう。まあ、加藤茉莉香(モーレツ宇宙海賊)とかも居るんで、加藤という(アニメのヒロインらしからぬ)名字自体はあり得るとは思うのですが、メイン・ヒロインなのにあだ名が名字っていう…(笑)

 この没個性っぷりが、加藤の最大の魅力です(キャラデザ自体も素晴らしいんですけれどね)。

 いちばん印象的だった…と言うより、ボクが「このアニメ好きだ」と思えたシーンは、第2話での喫茶店のシーン。主人公と会話しているのに、存在感が薄すぎて、見切れちゃってるみたいに映るという…レンズの(=主人公の目の)焦点が奥の方のカップルに合ってたりしてね(* ̄艸 ̄)

 しかも、ただ没個性なだけじゃなく、主体性がないんですよね。「あ、いいよ~…」みたいな緩さ。いいのかよ!っていう。

 これが何を意味しているかというと、萌えアニメのお約束から外れているということですよね。典型的なツンデレ幼馴染キャラや、クール系才女キャラなど、周りの登場人物たちが(アニメ的に)すごくキャラが立っている(かつ自身も濃いヲタである)のとは裏腹に、加藤はものすごく普通の子なんです。

 傑作だったのは、第何話だったかな…いきなり彼氏(のように見える男の子)と2人連れで喫茶店に現れたりね。「それ、ダメでしょ!」っていう。あるいは、これまた第何話かで、いきなり髪型変えちゃったり。誰だよ! (/ロ゜)/

  要は、リアルなんです。「ああ、ホントにいるわ…こういう子」っていう。もちろん、それなりにアニメ的なキャラクター(たとえば彼氏みたいに見えた男の子は単に従兄弟だったりとか)なんですけれどね。周りが極端に強調されたアクの強いキャラクターになっているから、その段差によって、リアルなキャラに見えるんですよね。

 萌えアニメという、お約束ごとにがんじがらめに縛られた世界に放り込まれた、ある種の異物みたいな。たとえて言うと、もしも二次元同好会の濃ゆ~いイベントに何も知らないゆめちがひとり混ざっちゃったら*…みたいな感じ。そして、それが面白さに繋がっています。
(*ゆめちが普通の子って意味じゃないっす)

 で、『冴えない彼女の育て方』というタイトルからも分かるように、このリアルな普通の子が、主人公とか周囲の登場人物から、萌えアニメ/ゲームのお約束ごとを学んでいきます。たとえて言うと、もしもゆめちがなっきぃに仕込まれたら…あるいは、実際になっきぃが二次元の世界にくまを引き込んだ時のような*、そんな感じ。
(*くまが普通の子って意味じゃないっす)

 こうして二次元同好会の例を引っ張ってくるのは単にボクの趣味なわけですが…でも、まずお約束ごとの世界があって、その世界を壊す異物が現れて、さらにその異物がお約束ごとの世界に染まっていくっていう…これ、もしかしたらアイドルを見る時の面白さと相通じる部分かも知れなくて。

 アイドルというお約束ごとの世界があって、そのお約束ごとを理解しない新人の子が入ってきて、やがてそのお約束ごとの世界を学んでいくっていうね。48はずっとそうやってきているわけですけれど。
 
 まあ、アイドルになりたくて入ってくる子と、主体性がなくてズルズルと引きずられていくような加藤とでは、ちと違いますけれどね(加藤も段々と自主的に動くようになるわけですが)。いずれにせよ、これはそのお約束ごとの世界を愛する人には心地よい構図だな…というのは、ちとひねくれた見方すぎるかな。

 「冴えカノ」は、そうしたひねくれた見方をせずとも、単純に出来もよかったですし、(加藤も可愛いし)面白かったですよ。

つづく