でーれーガールズ
2015年日本、118分
監督:大九明子
主演:優希美青
概要
人気作家・原田マハの小説を実写化した青春ドラマ。1980年と現在の岡山を舞台に、ある少女たちが育む友情の行方を見つめていく。メガホンを取るのは、『モンスター』などの大九明子。少女期のヒロインたちを『空飛ぶ金魚と世界のひみつ』などの優希美青と『Good Luck 恋結びの里』などの足立梨花が、大人になった二人を共に宝塚出身の白羽ゆり、安蘭けいが力演する。(シネマトゥデイより)
感想
原田マハ…なんて軽やかな名前だろう。「ゴドーを待ちながら」も、彼女にかかれば「カフーを待ちわびて」になってしまう。この軽やかさ。風が吹いている。午後の柔らかい陽射しと、窓から吹き抜ける風が似合う、そんなイメージ(原田マハさんが好きな子がいて、その子がまさにそんなイメージなんだ)。
翻って、今作のタイトルは「でーれーガールズ」。頭に濁点がついていて、引っかかりがある。雨上がりの土の匂いのような、そんな雰囲気だ。そして内容自体も、ややクラシック(古典的)な物語だと思える。1980年をテーマにした主題もさることながら、その描き方もね。
きっと、女の子の青春は儚く淡く、夢見がちで、そして衝動的だ。「この作品で描かれたような感情が分かるか」と、問われれば、分かるとは思う。でも、自分自身の問題として切実に分かるというよりは、少し距離を置いて分かる感じなんだ。女の子同士の友情のあの切羽詰まった感じっていったい何なのだ…と(別にイヤだというわけではないのだけれどね)。
映画そのものは、淡さと風を感じさせる序盤と、スコールのような後半で構成されていて、なかなか上手くいっていると思う。ただ、時折、リズムが悪いように感じられるところと、もうひとつ、クライマックスのシーンがいまいち。あれは小説だと通るけれど、映画だと通らない表現だと思う。
キャスト。若い子は総じて良い。主人公の子(優希美青さん)は、ほわんとした雰囲気の割に時おり目が強くて、どこか、かつての石原さとみさんを彷彿とさせる。四姉妹の末っ子をやっていた頃のね。友達役の足立さんもひとりの画が強くて、映画を引き締めている。
それに対して、大人役はちと不満。白羽さんはクライマックスのシーンをこなし切れていなかったし、なにより足立さんの成人後を演じた安蘭けいさん。声質があまりにも違い過ぎる。100歩譲って顔が違うのは仕方がないとしても、声が似ていないと、どうしてもその人だと思えない。声は人なりと言うくらいだからね。
事務所単位でキャスティングすると、やっぱりどうしてもこういうことが起こるよね…(この映画のメインキャストは全員ホリプロ所属)。それで作品の質が落ちてしまったら元も子もないと思うのだけれど。
☆☆☆☆(4.0)
物語☆☆☆☆
配役☆☆☆
演出☆☆☆★
映像☆☆☆☆
音楽☆☆☆★