『偶像のかなた28』
田野優花
(AKB48/チームA/総選挙38位)
「artlessness」
今現在、AKB48の中核を担うメンバー、もっともAKB48らしいメンバーは誰だろうか。ボクはそれは、田野ちゃんじゃないか、という気がする。
もちろん、田野ちゃんは一般的に知名度のあるメンバーではないし、選抜常連でもない。たかみなは「(横山)由依みたいに勝手にイズムを受け継いで、勝手に成長してくれる人って凄く少ない」と言っていたけれど、田野ちゃんはむしろksgk選抜の若頭みたいな感じで、そういう48イズムを受け継いでいるメンバーって感じもしない。
それじゃあ、なぜ田野ちゃんがAKB48の中核、もっともAKB48らしいメンバーでありえるか。それは「見ているこちら側の感覚がそうなんだ」ってこと。
ボクにとっての「AKB48」は昔も今も、「冠番組でのAKB48」であり、DMM配信が始まってからは「公演でのAKB48」だ。だけど、かつての中核メンバーは(一般の人の目には触れるようにはなったかも知れないけれど)いまやそうしたものには余り出て来ない。運営が推し始めている「三銃士」は公演でこそ輝いているけれど、冠番組ではまだまだだ。
そんななか、田野ちゃんからは、かつてのAKB48の楽しさが感じられる。公演ではダンスと笑顔でキラキラ輝いているし、バラエティ番組でも誰よりも大きいリアクションをしている。なにより田野ちゃん自身がとても楽しそうだ。
先日、SKEを卒業したぺんぺんやレンジャーは、卒業時のブログに(この仕事)「楽しくなかった」と書いていた。それはボクらにとっても(おそらくメンバー自身にとっても)、とても悲しいことだった。もちろん、楽しいだけの仕事であるわけがないし、何でもかんでも「楽しめ」って言うのは、たぶん無責任なんだろう。
だけど…いやだからこそ、「楽しめてしまう」田野ちゃんの才能は貴重なんだって気がする。田野ちゃんが楽しんでいるからこそ、ボクらもまた楽しめる。いま、ボクが見ていてもっとも楽しいのが田野ちゃんだ。田野ちゃんとチームAのksgkたち(大島涼花/川栄李奈/高橋朱里/田野優花)が、ボクにとっていちばん(かつての)AKB48らしさを感じさせてくれるメンバーなんだ。