『アルゴ』
ARGO
2012年アメリカ、120分
監督:ベン・アフレック
主演:ベン・アフレック
概要
『ザ・タウン』などのベン・アフレックが、監督、製作、主演を努めたサスペンス。1979年のテヘランで起きたアメリカ大使館人質事件と、その裏で敢行されたCIAによる救出作戦の行方を追い掛ける。監督として『ザ・タウン』で見せた緩急自在な演出をベンが本作でも繰り出し、謎に包まれていた救出作戦の全ぼうを活写。その一方で、貫録たっぷりに指揮を執るCIAエージェントを熱演する。『リトル・ミス・サンシャイン』のアラン・アーキンや『アーティスト』のジョン・グッドマンら、脇を固めるベテラン勢にも注目。(Yahoo!映画より)
感想
昨年のアカデミー賞(作品賞)を受賞したこの作品。題材も題材だし、実話に基づいていることもあって、割りとシリアスなものを予想していた。だけど、これは紛れもなくエンターテインメントだ。そして、それが何より重要なんだ。なぜなら、それこそがハリウッド、それこそがアメリカの魂だと思うから。
これを観て「イランけしからん」って思う人も居るかも知れない。もっと中立的な視点で描くべきだと憤る人も居るかも知れない。でも、ボクはこれはこれで良いんだと思う。真に中立な立場など決して存在しない。当事者であるならなおさらだ。結局、双方が主張し合って拮抗するしかない。自分が正しいと思うことはどんどん訴えたら良いんだ。
実際、イラン側も自分たちの思う事件の姿を映画化するらしい↓ それで良いんだよね。それでこそ事物を多面的に捉えることが可能になる。
イラン国内では「反イラン的」映画、「歴史的背景をしっかりと描ききれていない」という意見があり、イランアメリカ大使館人質事件を別の角度から描く『The General Staff』(アタオラ・サルマニアン監督)の製作が発表された。(wikipediaより)
この映画を見ていると、アメリカって国が強いのは、何より「アメリカ(USA)」っていう確固たる意識があることなんだと思える。それにハリウッドが大きな影響を持っているのは言うまでもない。ラストシーン、棚に並べられたスターウォーズやスタートレックのフィギュア。
「こういうものを僕らは作ったんだし、こういうものを作ることが出来る自分たちの文化を信じてるんだ。なんのかんの言っても、結局、みんなも好きなんでしょ?」
画面からそんな声さえ聞こえてきそうな、この自負。正直、敵わんな…と思う。『ハート・ロッカー』がアカデミーを受賞した時にも感じたけれど、いまアメリカは自分たちでその価値を再確認したいんだろうな。
この映画の出来もそれに応じて、ハリウッドの「お約束」にしっかりと則ったエンターテインメントになっている。このエンターテインメント性こそが、もっとも雄弁にアメリカ的なものの価値を訴えかける。そういう作品。
☆☆☆☆(4.0)