記憶
ボクは、その昔「モー娘。」ヲタでした。なかでも紺野あさ美さんが好きだった。でも、紺野さんが辞めた時の記憶がないんですよね…不思議と。あれだけ好きだったのに。「ボクはどうしてハロプロから離れたのか…なぜボクの中でモー娘。は終わったのか」。最近、そんなことが気になっています。
歴史を調べてみると、色々なことが見えてきます。客観的なデータで言えば、3期4期が加入した辺り(1999~2000)でピークになった人気は、その後、人気メンバーの離脱やスキャンダル、ファンを無視したユニット再編などによって翳りを見せ、2004年くらいには、ピーク時の10分の1程度にCD売り上げが落ちています*1。
でも、紺野さん(5期)推しだった--正確に言えば、飯田さん(1期)から紺野さんに「推し変」した--ボクの実感は、必ずしもそれとは噛み合ってません。ボクは当時、アイドルの(ボク的)月間MVPを書き留めていたのですが(笑) 手元のデータによれば、紺野さんの月間MVP獲得回数はこんな感じです。
2001 1回(加入)2002 5回2003 10回2004 5回2005 1回2006 0回(卒業)
これを見ると、2003年をピークに見事に山なりになっているんですよね。つまり、卒業するころには、すでに熱が冷めている状況だったのです。なぜそうなったのか…それを探ってみることが、結局のところボクがなぜ「モー娘。」を離れたのかという理解に繋がるでしょう。
恋愛
そもそも、なぜボクが飯田さんから紺野さんに「推し変」したのか。それは何よりも5期オーデで「もの凄いカワイイ子がいる!」って夢中になったからですが(笑) でも、「推し変」ってのは、そんなに単純な話ではありません。ボクはまず、飯田圭織さんについて語らなければならないでしょう。
アイドルには「ガチ恋」系の応援ってのがあると思いますが、ボクにとってそれは飯田さんが最初で最後だったな~という気がします。まあ、(ボク自身)10代だったしね(* ̄艸 ̄)
ある時、そんな飯田さんに恋愛スキャンダルが持ち上がりました。しかも、相手の彼は身内の人間(同じつんくプロデュースのバンド・ボーカル)だった。ラジオで涙ながら(だったかな?)に弁明をする飯田さん。その言葉を聴きながらボクは、「訳のわからん雑誌が書くことよりも、自分が好きな子の言うことを信じよう」と心に決めたことを覚えています。
でも、きっと心の何処かで引っ掛かっていた…心の中にモヤモヤがあった。今から考えても、その言い訳にはどうしてもムリがあったのです(一緒に家に居たのは事実だけど、ただの友だちで、怖いことがあったから家に来てもらったとか云々)。
結局、モー娘。を卒業してから何年か後(2007年:ハロプロにはまだ在籍中だった)に飯田さんはその彼と「出来ちゃった結婚」をします。それに関しては「伝説の飯田圭織バスツアー事件」*2ってのがあるんですが、まあそれは置いておいて。ボクはその頃にはすでに「飯田バス」を降りてたんでね。←上手いこと言った
*2.興味のある方は「飯田圭織 バスツアー 事件」で検索を掛ければ虚実ないまぜになった面白い話が読めるでしょう(* ̄艸 ̄)
ボクがアイドル個人のことも、その子が所属するグループのことも全面的に信用できないのは、こういうことの積み重ねがあるわけです。ボクが「潔癖症」だってのは、たぶん(今でも)事実です。だけど、それは言葉の真の意味での「潔癖症」なわけではなく、ウソをつかれるのが耐え難いってことなんでしょうね。
その子は、それで「あがり」だから良いかも知れない。上手いことファンをダマクラかして、それでそこそこお金も知名度も稼いで、あとは好きな人と結婚すれば幸せになれるかも知れない。でも、残されたグループはどうなるんですか。
卒業生がみな、後ろ足で砂をかけるような真似をしていけば、そのグループが息も絶え絶えになってしまうのは当然でしょう? 卒業したあとに何をしようが、それは勝手ですけどね。
ただ、それらは結局、紺野さんに「推し変」したずっとあとに分かったことです。その当時は、まだ信じる気持ちがあった。しかし、その時に残ったモヤモヤが結局、「推し変」の遠因になったのです。
茶髪
ここで、もっと単純な、もっとも単純な切り口で見てみることにしましょう。それは、「髪色」です。飯田さんといえば、黒髪のロングストレートが特徴的でした。加入当初なんて、とても綺麗な髪をしていた。ボクが飯田さんに惹かれたのも、ひとつにはあの髪があったのです(たぶん)。
ですが、飯田さんは紺野さん加入直前の2001年、髪を茶髪に染めました。その時どう感じたかってのは、あまり覚えていないですが、紺野さんが加入した途端、ボクがあっさりと紺野さんに「推し変」したのはレッキとした事実です。
2002年に発売された『そうだ! We're ALIVE』のPVを見ると、隅っこの方で歌う紺野さんは、非常にキレイな黒髪をしています(ロングじゃないですけどね)。このPVをボクは凄い良く覚えていて、たぶん何十回何百回と見ています。あの当時は、チラッと映る数秒が宝物だった。
しかし、紺野さんがセンターを務めた2004年11月発売の『涙が止まらない放課後』では、すでに紺野さんも茶髪に染めています。このPVも散々みた筈ですけどね…あまり記憶に残ってない…。ここで、さっきの月間MVPの表を思い出してみて下さい…ね? あからさまでしょ? 茶髪にしてから(と言うより茶色が強くなってから)落ちてってる(笑)
いや、その当時はそんな積もりはなかったんですよ…。むしろ、「垢抜けて可愛くなった」と思ってたくらいなんです(おじゃマルシェ紺野とか大好きだった)。好きな子がやることは、何でも肯定したくなってしまうものなんですよね。でも、心の奥底ではそうではなかった。少し離れてみると、それが良く分かります。
もちろん、髪の色だけで好きになったり嫌いになったり、そんな単純な話では本当は無い筈です。でも、後から見ると、それは(ボクの心理を測る上で)非常に分かり易い指標として機能していたわけです。いくら表面上は理解しているようでも、深層心理ってのは操れん(ウソをつけん)もんです。
異分子
紺野さんに対する熱が徐々に冷めていったことは事実だとしても、それで即、モー娘。から離れてしまったというわけではありません。別に全然キライになったわけではありませんし、ボクはまだ依然として「紺ちゃん」推しでした。それに、6期生が加入して、亀井絵里さんにハマったりしていましたから、そのままいけば、ボクは普通にモー娘。ヲタで居続けた筈なんです。
でも、そうはならなかった。なぜか。問題は7期生なんです。敢えて名前は挙げませんが、7期生はひとりしか居ないので、調べればすぐ分かるでしょう。ボクは、その子がダイキライでした。加入当初から我慢ならなかった。ボクはイヤな奴だと思われるかも知れませんが、人間だから好き嫌いがあるのは仕方ありませんよね。
モー娘。は常にグループで行動しますから、「紺ちゃん」や「亀ちゃん」が映っている時にも、その子は当然、映っているわけです。ボクには、どこにも逃げ場がなかった。件の表を見ると分かりますが、これがほぼトドメを刺す形になりました。その子が加入したのが、まさに2005年だったのです。そして、翌年の紺野さん卒業で、ボクも晴れて(?)モー娘。/ハロプロヲタを卒業したわけです。
それから…
2006年ってのは、ちょうどAKB48がCDデビューした年です。(もともと優子好きだった)ボクがAKB48に流れるのは、とても自然なことでした。あらためて考えると、AKB48は、(意図しているかどうかはともかく)モー娘。の失敗を踏まえて作られていることが分かります。
まず、ファンとの距離が近いこと。これによって、(ファンとアイドルの間に)ある種の人間的な結びつきができます。ファンの顔が見えるということは、多かれ少なかれ背信行為に対する後ろめたさを与え、ブレーキの役割を果たすことになるでしょう。もちろん、それで完全に踏みとどまれるものではないことは、何度も証明されていますがね。
それから、総選挙/握手会という人気の指標があるということ。これは、「自分自身をどうプロデュースすれば良いか」という問いに繋がります。「髪を染めたいから染める」っていう原理とは、一歩距離を置いた原理がそこに生まれるわけです。もちろん、それでも染めたい人は染めれば良いですが、ファンの反応が分かるというのは大きいです。
芸能界でチヤホヤされると、周りが見えなくなってしまう。それがいわゆる「アイドルのタレント化」って奴ですが、ファンが近くにいることで、良くも悪くも好不評が目に見える。このことによって、「あれ?」っと立ち止まって考えることが出来るわけです。
つまり、メンバーがグループにおんぶに抱っこしているだけじゃなく、個々が自分をどうやって売り出せば良いか考えるということ。これが何より大きいのです。もちろん、試行錯誤しても当たり外れはありますが、成功か失敗か分かるってことが、48グループというシステムの最大の武器のひとつです。
それは、「発展」を呼び込みます。たとえば、成功した先輩メンバーの「技術」を盗んで(時にはアレンジを加えて)我が物にしたり、逆に「かおたん」のように我が道を突き進んで道を切り拓いて成功したり。そうやって切磋琢磨して「文化」を発展させていくことが出来ます。
それに、48グループは横に広がっていますから、たとえあるチームに「イヤな奴」がいても、ファンは、ただ横にスライドしていけば良いわけです。いくらでも逃げ道はある。たとえ池の中の一か所が淀んでいたとしても、池自体が途方もなく広く、そして適度に区切られているため、別の池に移らずとも、別の区切りに移るだけで遊び続けることが出来るのです。
これは、「推し」に関しても同じことが言えて、たとえばみぃからななたんにヒョイっと乗り換えたり出来るわけです。正直、アイドルとファンってのは「化かし合いみたいなもんだ」と割り切ってしまった今のボクには、「推し変」ってのも大した意味を持つものではありません。「ななたん推し」と言いつつ、きょんとか茉夏とかなんなんって騒いでたりするのも、ある意味では一種の保険として機能しているわけです。
そういう理解の仕方は…とても寂しいものがありますけどね…でも、それらによって、今でもボクはAKB(というか48グループ)ヲタで居続けることが出来ています。
こうやって書くと、まるでモー娘。をDisってAKBを持ち上げているだけのように聞こえますが、そういう積もりはありません。逆に今でもモー娘。ヲタであり続けている人は凄いと思います。ただ、ボクは今のモー娘。を知らんので、今のモー娘。について何かを語ることは出来ません。最近はCD売り上げも昇り調子のようですし、ハロプロはハロプロで、過去の失敗に学んでいるんでしょう。
そして、ハロプロ(の失敗)があったからこそ、今のAKBがあるのです。ボクには、「なぜ、ボクらはボクらの愛するものを守り通せなかったのか」という問いがずっとあります。AKB48の成功は、そうしたヲタの心理を上手く取り込んだところにあります。それを忘れないで欲しいのです。
P.S.
そういや、ななたんって元ハロプロだった…奇縁と言うか何と言うか…やっぱり、ボクの中にそういう部分は確実に根付いているのかな…
モーニング娘。 『涙が止まらない放課後』
(あまり覚えてないって書いたけど、改めて見たら、このPVを見てた頃の、やっぱりまだ紺野さん大好きだった想いが胸によみがえってきて、ちとツラたん…(T_T))
今回の登場メンバー:優子(大島優子)、みぃ(峯岸みなみ)、ななたん(山田菜々)、きょん(磯原杏華)、茉夏(向田茉夏)、なんなん(菅なな子)