『真夏の方程式』
2013年日本、129分
監督:西谷弘
主演:福山雅治
内容紹介
東野圭吾の小説が原作のテレビドラマ「ガリレオ」シリーズの劇場版第2弾。とある海辺の町を訪れた物理学者・湯川学が、そこで起きた殺人事件の悲しい真相に直面する姿を、一人の少年との出会いを絡めて描く。テレビ版と前作に続いて福山雅治が主演を努め、子どもが苦手なのにもかかわらず、少年のために事件に挑む湯川を体現する。『妖怪人間ベム』シリーズの杏、ベテラン風吹ジュンら実力派が共演。科学技術と自然の共存という、劇中に盛り込まれたテーマにも着目を。(Yahoo!映画より)
感想
たった一言。キャスティングミス。
とにかく、杏さんと、少年役の…誰だ…山崎光くん? その2人は、ボク的にまったく受け付けなかった。なんてったって、吉高さんが登場するまでの約30分間、まるで画がもってないんだ。ビックリするよ。ホントに。
ドラマ版では世間の評価が低かった吉高さんだけど、正直、この映画は吉高さんに救われている部分が大きい。吉高さん自身も、目の下にクマが出来てたりして、決してコンディションが良いってわけではないけれどね。それでも、この映画は、(少なくとも映像面では)吉高さんが居なかったら成立していなかった。
風吹さんもね…かつての美貌を知ってるだけにね…もちろん、年取っても美しい人ってのは居るんだけど、今作の風吹さんは…まあね(←みなまで言うまい)。西田尚美さんの方が、よっぽど存在感を出していた。とにかく今作は、全体的にキャストが酷すぎる。
あ…ちなみに、主演の方(の不自然さ)は…慣れちゃった(^_^;)>←ドラマシリーズも見てた人(笑)
演出面。西谷さんの作品では、『容疑者X』よりは、むしろ『アマルフィ』に近い。シナリオを丹念に見せるというより、土地の美しさを見せていこうって感じ。だけど、そこでは例の2人が中心になってるから、まったくうまく行ってない。後半は演出のリズムも悪い。ついでに、音楽選びのセンスも良くない。
夏と少年。海と少女(少女ってかね…)、東野さんお馴染みのピュア…それぞれやりたいことは分かるんだけど、作品としてまったく昇華できていない。前2者はキャストの問題によって、後者はおそらく原作そのものか、あるいは脚本の問題によって。
東野さんは『容疑者X』以上の作品を書けない。これはもう明白だと思う。今作は『容疑者X』と対になるような作品というか…東野さん自身が積み残した部分に対するアンサーというのかな、まあ、そんな感じなんだけど。引っ掛かるところが多すぎる。
東野さんの倫理観ってのは、かなり偏っている部分があって、それがいつも、動機の弱さに結び付いてしまっている。「それが東野さんらしさだ」と言う人もいるだろうけどね。なんか、もうここまでくると、「東野的キャラクター」が「東野的犯罪」を犯しているようにしか見えなくなってくるんだ。ナルシズム的おとぎ話の世界。
とってつけたような環境問題が物語をチープに見せている。その辺りは、妙にフジっぽいんだよな…
☆☆☆(3.0)