聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-(3.0) | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

 

『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』

 
2011年日本、141分
 
監督:成島出
 
主演:役所広司
 
概要
 真珠湾攻撃によって自ら開戦の火ぶたを切って落とす一方、誰よりも戦争に反対し続けた連合艦隊司令長官・山本五十六の実像を描くヒューマン大作。監督は、『孤高のメス』『八日目の蝉』の成島出。山本五十六を日本映画界を代表する名優・役所広司が演じ、海軍大臣・米内光政役の柄本明、軍務局長・井上成美役の柳葉敏郎、新聞記者役の玉木宏ら豪華俳優陣が脇を固める。刻一刻と変わる情勢の中、未来のために突き進んだ日本人の姿を、壮大なスケールで描く注目の一作だ。(Yahoo!映画より)
 
感想
 最初にギバちゃんが登場した時は(山本役かと勘違いして)「お…もしかしたら期待できるかも知れない」と思ったんだけど、役所さん(179cm)が山本五十六(160cm弱)役だってことに気付いた途端に、これがどういう映画か気付いた。
 
 半藤一利さんが監修されているだけあって、基礎的な流れはキチッと押さえてあるし、時代の雰囲気もそれなりに出ていると思う。でも、はっきり言ってしまえば、自分に都合の良いエピソードを継ぎ接ぎしたような映画。
 
 こういう作り方をすれは、何でも言えてしまうんだ。たとえば、誰でも英雄に仕立てあげてしまうことが出来るし、聖人君子にしてしまうことが出来る。誰でも愚かな人間に仕立てあげることが出来る。善い奴と悪い奴とに分けることが出来る。だけど、それに何の意味がある?
 
 「この国の誰よりも戦争に反対していた」…それは嘘だ。山本は、近衛文麿に対し、「初め半年や1年の間は随分暴れてご覧に入れる(然しながら、2年3年となれば全く確信は持てぬ)」と言った。井上成美が指摘するように、そんなことは言うべきではなかったのだ。やはり彼は、最後のところで「軍人」であった。
 
 ボクは山本五十六という人を、個人としては敬愛できるところがあると思うし、(米内、井上と組んで)三国同盟に反対したのは立派だったと思う。先見の明があった人だとも思う。でも、彼の本領は軍政家としての側面にあった。軍略家としては、正直、合格点はあげられない。博打なんてのは、孫子の兵法が言わんとするところとは正反対なんだ。
 
 もちろん、日本が米国に勝たん(というか講和に持ち込まん)とするなら、博打しか無かったのかも知れんけど、そもそも、そういう状況に追い込まれた時点で、こちらの負け。負けたんだから、最初から負け方を考えながら戦うべきだった。あの真珠湾で全てが壊れてしまった。あれは戦略として最低なものだったとボクは思う。
 
 閑話休題。映画の話に戻ろう。表層をなぞっていくような淡泊な描き方。自分に都合良く描かれた教科書を見ているみたいだな…でも、CGを含めて、画はキレイだね。キレイ過ぎる。画がキレイだから、音を消して環境映像(BGM)として見る分にはちょうど良い。
 
☆☆☆(3.0)