ミッション:8ミニッツ(4.5) | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

 
『ミッション:8ミニッツ』
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2011年アメリカ、93分
 
監督:ダンカン・ジョーンズ
 
主演:ジェイク・ギレンホール
 
概要
 『月に囚われた男』のダンカン・ジョーンズ監督の長編第2作となるSFサスペンス。列車爆破事故の犯人を見つけるべく、犠牲者が死亡する8分前の意識に入り込み、爆破直前の列車内を追体験していく男の運命を描く。困難なミッションを課せられた主人公を、『ブロークバック・マウンテン』のジェイク・ギレンホールが熱演。巧妙に練り上げられたプロットと先の読めないストーリー展開に引き込まれる。(Yahoo!映画より)
 
感想
 この邦題、いくらなんでも独創性に欠けるんじゃないの?…まあ、そんなことはさて置いて、この映画は面白い。これは掛け値なしにそう言える。突如として「ある状況」に放り込まれ、視聴者は主人公と同じように戸惑ってしまう。主人公が知らない情報はほとんど開示されない。彼と同じように戸惑い、同じように考える。ジェイク・ギレンホールが良い演技を見せているし、ミシェル・モナハンの眼差しもまた非常に魅力的。演出のテンポも良く、否応なしに引き込まれていく。いくつかの「謎」もしっかりと作り込まれているし、そこに辿り着くまでの道筋も明解。サスペンスとして、とても良質の作品だと思う。それに加えて、多少の文学的な側面がピリッとしたスパイスを効かせている。謎解きと同様、それもまた(文学的な)解決へと向かっていく。その二重構造は見事。
 
 一方で、SFとしては、ちと疑問に感じるところが幾つかある。「その設定で、そこまで分かるのはおかしいんじゃないの?」というのがひとつ。そして、賛否両論あるだろうけど、あのエンディングがボクは不満。まあ、伏線も張ってあったし、途中からそういうエンディングになりそうだって予感はあったけれどね。ボクにとって、あのエンディングは、SFであることから逃げたように見えてしまう。SFというものは、与えられた設定から必然的に導かれる結論に収斂されなければならない。何故そうなったのかを説明できなければ、それはSFではない。そういう意味で、この作品はSFではない。むしろ、ファンタジーに分類されるべき。「ファンタジー・サスペンス」としては一級品だけどね。ただ、最後の4分間(エンディング)は作品的/文学的にも蛇足だと思える。その手前で止めていれば美しかった。あれがなければ、5つ星だったな。
 
☆☆☆☆★(4.5)