クエーサーと13番目の柱(阿部和重) | 想像上のLand's berry

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言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)


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『クエーサーと13番目の柱』
阿部和重

概要
 元写真週刊誌の記者・タカツキリクオは、雇い主のカキオカサトシの指示のもと、人気アイドルをターゲットとしたパパラッチ行為を生業とするモニタリングチームの一員。ターゲットの呼称は「Q」。ある日、カキオカは追跡のターゲットをそれまでのアイドル・ユイから新興のアイドルグループ・ED(エクストラ・ディメンションズ)のミカに突如変更する。それに伴いチームも再編されることになるが、ミカを追跡するにつれ、新たに加わったメンバー、謎の新人のニナイケントという男が不穏な動きを見せ始める……。雇い主の真意は? 「Q」の意味とは? そしてニナイの本当の目的とは? 『ピストルズ』から2年、手に汗握るノンストップエンタメ長篇。(Amazonより)

感想
 おもしろかった…です(* ̄艸 ̄)…そもそも阿部さんは初見なのですが、(少なくともこの作品は)とても乾いた文体で書かれており、たとえば山本弘さんなどのSF 作家を連想させます。その辺り、ボクに合ってましたかね。読み易かったです。
 ボクは、たとえばフーコーの「パノプティコン」のようなモデルはもう古臭いと思っていて、その辺りの感覚もこの小説は共有しています(=見ることと見られることの二重化)。ただ、新しい見方と同時に古い見方も同居しているようで、現代社会を深く抉るまでには至っていないかなと…また、いわゆる予言者とでも呼びたくなるような(ごく一部の限られた)本物のSF作家たちと比べると、モデル化の力が弱く、したがって説得力も少し弱いですかね。
 まあ、終わり方もビシッとはまるようなものではなかったのですが、おもしろく読めたので娯楽小説としては楽しめたかなと。少し阿部和重さんを追いかけてみようかなと思っています<(__)>