
『精霊の守り人』上橋菜穂子
30歳の女用心棒バルサを主人公に、人の世界と精霊の世界を描いたハイファンタジー。野間児童文芸賞新人賞・産経児童出版文化賞・ニッポン放送賞・路傍の石文学賞を受賞した作品で、『闇の守り人』『夢の守り人』『神の守り人(来訪編)』『神の守り人(帰還編)』と続く「守り人」シリーズの第1弾。
(Amazonより)
ボクが読む小説と言えば、SFか歴史もの…そして児童文学(* ̄艸 ̄)
『銀河鉄道の夜』や『星の王子さま』『はてしない物語』etc...
すぐれた児童文学には、ほんとうの幻想がある気がします。
「幻想という概念」ではなく、「幻想そのもの」がそこにはある…
幻想と現実の狭間に住む子どもたちは、似非の幻想では騙されませんから。
と、言うわけで『精霊の守り人』を読みました←前置きが大仰(笑)
著者の上橋さんは文化人類学者だそうで、率直に言ってしまえば、
文章を読んでみても言葉のスペシャリストという感じはしないです。
政争や政略に関する記述も、やや稚拙なところが見受けられます。
しかし、この作品には、ある世界観に支えられた1つの世界があります。
おそらく、それが、この作品にとって何よりも大切な部分なのでしょう。
『精霊の守り人』はアニメ化もされていて、そちらも観ました。
というより、そっちを最初に観たわけですが(* ̄艸 ̄)
とても優れたアニメであり、明確な世界描写は特筆すべきだと思います。
一方、そのプロットは原作よりも複雑になっており、
(それが物語に深みを与えている側面もあるとは言え)
登場人物たちの行動が不可解に感じられる部分もありました。
そのことによって、少し「風」が損なわれていますかね。
そうそう…オープニングテーマをL'Arc-en-Cielが担当しているのですが、
これは頂けません。だって、作品の世界観と全然噛み合ってないもの。
(ボク自身、ラルクは割りと好きなんですけどね。)
それから…重要な言葉がひとつ変えられているのですが…
「生きていたい」(アニメ版)よりも「帰りたい」(原作)の方が遥かに良いです。
ストーリーの流れや設定からも後者の方が遥かに腑に落ちますし、
なぜ、その言葉を変えてしまったのかは少し疑問が残りますね。
※あ…調べたら、攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEXの監督さん(* ̄艸 ̄)