大切なもの | 想像上のLand's berry

想像上のLand's berry

言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

 
『You'll Never Walk Alone』
 
 
その時、何が起こったか、ぼくには良く分からなかった。
 
 
ぼくは、その試合を生中継で見ていた。
 
最初は何が起こったか全く分からなかった。
 
カメラは倒れたムアンバを映していたけれど、
 
「怪我でもしたのかな?」くらいに思っていた。
 
 
だけど、映しだされる選手たちの表情が尋常じゃない。
 
やがて、カメラはムアンバを映さなくなった。
 
 
ラフィーが泣いてる・・・
 
観客のおばちゃんも大泣きしてる・・・
 
これはただことじゃない・・・
 
 
イヤな予感が頭をよぎった。
 
松田やフォエ、フェヘル、プエルタ・・・
 
ピッチに斃れた選手たちの顔が浮かんだ。
 
 
ボルトンのMFファブリス・ムアンバは、2012年3月18日、
 
FAカップのトッテナム戦、前半42分に突如として倒れ、
 
心肺停止状態で病院に搬送、心肺停止から78分後に蘇生、
 
今は話せるほどに回復している。
 
 
AEDが常備されていたこと、スタッフの素早い対応、
 
観客の中に心臓医がいて適切な指示を与えたこと、
 
いくつかの要因が重なって彼は命を取り留めた。
 
 
ホントに良かった・・・心からそう思う・・・
 

この数週間、Footballファミリーって言葉を良く耳にした。
 
Footballを愛する人は、みんなどこか家族みたいに感じてる。
 
 

 
ムアンバが回復に向かっているころ、
 
もうひとつショッキングなニュースがサッカー界に流れた。
 
アストン・ビラ所属のMFでブルガリア代表の主将、
 
スティリアン・ペトロフが急性白血病と診断されたのだ。
 
彼は中村俊輔のかつてのチームメイトでもあり、
 
ぼくにとっても馴染み深い選手だ。
 
 
そのニュースが世界に向けて発信された次の試合、
 
ホーム・ゲームのチェルシー戦、19分(それは彼の背番号の数字だ)、
 
ペトロフが観客席から見守るなか、闘病生活に向かう彼に対して、
 
観客はスタンディング・オベーションで彼への連帯を表明した。
 
ペトロフは、少し照れながらも感極まった表情で応えた。
 
 
実際、アストン・ビラはチェルシーにリードされていたけれど、
 
そんなことは、その瞬間、まったく意味を持たなかった。
 
それは、激しく胸を打つ光景だった。
 

同時刻、宮市のボルトンはウルブスと戦っていた。
 
ペトロフの同胞で同じ名字のマルティン・ペトロフは、
 
後半、同点となるPKを決めたあと、シャツをまくって
 
次のメッセージをスティリアン・ペトロフに送った。
 
 
 be strong
 
 Stan
 
 強くあれ、スタン(スティリアンのあだ名)
 
 
それは、とても心のこもった、そして力強い激励だった。
 
 
時には、Football以上に大切なものがある。
 
be strong Stan...
 
 
 
 
http://youtu.be/VZkisUjcnsc(↑の記者席からのver)