アンドレ・ケルテス
≪ディストーション No.40≫
さて、今回からはケルテスを取り上げます。
↑のディストーションは、彼の代表作のひとつで、
歪んだ鏡に女性を映して撮影しています。
たとえば、アングルの描く胴長の女性よりも、
遥かに、引き伸ばされ、歪められた女性像。
しかし、なぜか、不思議と美しい。
この写真からは、
ありのままの自然とは全く別の、
それ自体の調和が見てとれます。
それは、まさにケルテスが生み出した、
あるいは、見つけ出した調和でしょう。
崩れながらも、それ自体でバランスする。
主観によって歪められながらも、
それ自体の内に、規範を持つ。
そして、それが先入観を乗り越えさせ、
やがて、普遍的な美へと我々を誘う。
ひとつの典型的な詩的写真の例が、
ここには見て取れるように思います。
さて、次回もまたケルテスです<(__)>