容疑者Xの献身(4.0) | 想像上のLand's berry

想像上のLand's berry

言葉はデコヒーレンス(記事は公開後の一日程度 逐次改訂しますm(__)m)

 

『容疑者Xの献身』
 
2008年日本、128分
 
西谷弘:監督
 
福山雅治:主演
 
概要
 テレビドラマ化されるや大人気を博したミステリー作家・東野圭吾の「探偵ガリレオ」シリーズ初の長編で、第134回直木賞に輝いた同名小説を映画化。主人公のガリレオこと湯川を演じた福山雅治、彼とコンビを組む新人刑事役の柴咲コウをはじめ、テレビドラマ版のスタッフ・キャストが集結。湯川と壮絶な頭脳戦を繰り広げる天才数学者に『クライマーズ・ハイ』の堤真一、物語の鍵を握る容疑者役を『フラガール』の松雪泰子が演じ、一筋縄ではいかないドラマを盛り上げる。(Yahoo!映画より)
 
感想
 とうとう、見てしまった(* ̄艸 ̄)・・・キャラメルボックスによる舞台版のイメージを壊したくなくて、この映画は避けてきた。以前、見ようとした時には、福山さんが登場した冒頭の辺りで止めてしまった(←失礼<(__)>)・・・TVシリーズから見続けている人には気にならないだろうけど、正直、映画全体から浮き上がってしまっている感は否めない。彼だけでなく、キャスティング全般は非常にマズイ。もっとも、肝心の石神役に堤さんを持ってきていることで、若干は救われている。
 
 もちろん、個々の役者さんは(福山さん含め)素晴らしい役者さんであるとボクは思う。しかし、音楽を担当するのが福山さん、主題歌を歌っているのが柴咲さんというように、TVシリーズから引き摺ってきた「余計な要素」が映画単体としての純粋な完成度を阻害している。物語の主題のひとつが「純粋性」であるだけに、これはとても気になる要素だった。
 
 とは言え、じつのところ、思っていたよりも遥かに出来の良い映画だった。『県庁の星』の記事でも書いたけれど、この監督は割りと才能のある人だと思う。浮き上がっている福山さんも、その内に慣れてしまう。映像のトーン、演出のテンションも、ぼくには納得のいくものだった。ちと心理描写の部分が弱い気がするけど、きっちりと仕事をしている印象。むしろ、問題はプロデューサーかな・・・
 
☆☆☆☆(4.0)
 
追記:改めて見てみると、やはり良くできた筋だなって思う。優れた劇って(『オイディプス王』がそうであるように)「こうなるしかない」っていう風に作られた劇だと思うけれど、これはまさにそんな感じ。登場人物それぞれに与えられた設定(境遇/性格)から、必然的に導かれる結論。ネタバレになるから書かないけど、石神は(そういう状況では)性格上ああするしかない。湯川も(〃)性格上そうするしかない。そして、花岡靖子も(〃)性格上そういう判断しかありえない。そして劇は必然的な結末へと収斂されていく。良くできてるな~って(* ̄艸 ̄)