-ある光景-
先週の試合。
ある少年が投げ込んだビーチボールが、
不運にも少年の応援するリバプールのゴール前に転がり、
あろうことか、そのビーチボールにシュートが当たって
ゴールが決まってしまうという事件があった。
ただでさえ調子の悪いチームに思いもよらぬ事件。
結果、リバプールは敗戦。順位も8位へと転落。
その少年の落ち込む姿がカメラに映し出されていた。
今週の試合前。
ホームのアンフィールド。
大勢のリバプール・サポーターが、
大量のビーチボールをピッチに投げ込んだ。
それは、その少年に対して
「お前のせいじゃない、気にするな」
「おれたちも同じことをした、だから気にするな」
「おれたちはお前の側にいる。ぼくらはチームだ」
そう言っているようだった。
試合前、アンフィールドで恒例になっている
You'll never walk aloneの合唱が、
(君は決して一人ではない)
(君は決して一人ではない)
この日は、いつもより高らかに響き渡った。