大きな窓が2面ある病室。

横になったまま、起き上がれないので、窓の外は空しか見えない。


体拭きが終わり、さっぱりして少し眠った。


体がフワフワしていた。

浮いているようだった。

視界はピンクと薄紫色。

靄がかかっていて視界は良くない。

音はない。

雲の上なのか。


歩いていたら、足元に水。

よく見たら川だった。


ゆっくり船が近付いてきた。

知らない人しか乗っていない。

20人くらい、ギュウギュウに座っている。

一番手前の席が1人分だけ空いていた。


急に視界が晴れて、向こう岸が見えた。

死んだ身内や友達、同僚がいた。

一番好きだった祖母もいた。

手を振ったり、手招きをしていた。


船に乗るかすごく迷ったが、乗らなかった。

船は行ってしまった。


目が覚めた。

視界には青空が広がっていた。

生きてる。

夢だった。


あの時、船に乗っていたらどうにかなっていたのだろうか。

あれがあの、三途の川なのか。


きっと、ただの夢。

夢なんか見ずにぐっすり眠りたかった。



2回目の術後、初めて撮った写真。

横になったまま、病室の外の景色。