緊急術の翌々日。

ICUの看護師から、11時くらいに外科の看護師が迎えに来ると聞いていた。


眠ったり起きたりを繰り返し、頭はボーッとしていた。


賑やかな話し声が聞こえてきた。

外科の看護師3人がベッドを押して迎えに来たようだ。

『え、なんでまだフットポンプ付けてるの?』

『婦人科の患者だから?

外科はこんなに長く付けておかないよね?』

『外してよくない?』

『いいよ、いいよ、外そう』

なんだか圧倒されて、怖い。

苦手な、強めのタイプだと思った。


ベッドに吊るされていたいくつかのバッグを、看護師が運んできたベッドに付け替えた。

そして、『1・2・3』と、手際良く私の体も移動させてくれた。


ベッドに横になったまま、ICUを出て病室へ向かった。

角を曲がる度に、ベッドが大きく振られてGがかかる。

人生で初めて、乗り物酔いを経験した。

気持ち悪い。

もう少し優しく、ゆっくり押してほしい。

まだ、ほぼ口を利いていない勢いのある3人組に、そんなことが言えるはずもなかった。


病室へ到着し、ベッドを定位置へ置くために何やらガチャガチャと動かされて、気持ち悪さは限界だった。


我慢したが、嘔吐。

ほらね。


看護師さん、もう少しどうにかなりませんでしたか?

心の中で呟いた。


私『すみません。

ベッド、汚れちゃいました。

申し訳ないです』

横になったまま嘔吐したので、嘔吐物が耳の中に入り、頭や首にも流れてきた。


体拭きをしてくれると言うので、恐る恐る、頭も気持ち悪いと伝えてみた。

一番年下と思われる看護師『わかりました!洗いましょうね。道具準備してきます』

笑顔で快く応じてくれた。

本当は優しいのかもしれないと思えた。


寝たまま、体を拭かれ、頭を洗われた。

1回目の手術前にシャワーを浴びて、3日ぶり。

気持ちが悪かったので、本当に助かった。


看護師『色々と大変でしたね』

私『これから、どうやって生活したら良いか不安です』

看護師『私達がしっかりサポートします。

ご自身のストーマケアに自信がつくまで、練習するので大丈夫ですよ

みんなでフォローするので、心配ないですよ』


楽しそうに仕事をしている、看護師の明るさに救われた。