オリジン | 読書セラピー(幸せのページ)

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木に吹いた風が緑色になるように
花に吹いた風が芳香を運ぶように
風に言葉を託して届けます。

「いつまでも
好奇心を失わず
若々しくいるコツって
何ですか?」
と訊くJさん。

「それはオリジンで
いることでしょう」

「オリジン・・・・」

「心理学者ド・シャームは
人間のタイプを
・コマ(ポーン)
・差し手(オリジン)
の2つの分けました」

「人生をチェスに
例えたんですね」

「はい。
人生というゲームで
自分はコマになるか
差し手になるか。

コマになれば
人に動かされるだけで
無力感が募るため
若々しくいられません。

一方、オリジンは
人生の主役は自分と
心得ているので
好奇心を持ち続け
進んでいけます」

「オリジンは
社会的立場と
関係ありますか?」

「いいえ。
オリジンかどうかは
あくまで心の中で
主観的に決めるもの。

なので
社会的地位が高いから
オリジンとは限りません。
反対も然りです」

「仕事でもあれこれ
工夫すると
楽しいですね」

「ええ。
どうしたら
効率よくできるか
気配りでチームの
雰囲気をよくしたいなど
いくらでも
工夫できるでしょう。

オリジン型人生は
主体性と共に
人の役に立っている
という貢献感も
得られます」

出典:『しあわせな老いを迎える心理学』(植木理恵、PHP、pp.143-145)