車窓をめぐる無言の戦い①「クロスシートVSロングシート」

ローカル線沿いの車窓をこよなく愛する私ですが・・・。
乗れば即、感動が待っているわけではありません。

美しい風景が広がる車窓に、無事ありつけるまで・・・。
いくつものハードルが待ち受けています。

まずはクロスシートとロングシート問題。
クロスシートとは、向かいあって座るボックス席のこと。
ロングシートとは首都圏の通勤電車によくある、ずーっと横に座席が並んでいる席のこと。

窓際に飲みものでも置いて、ひじでもついて、ぼーっと車窓に没頭できるのは・・・。
断然クロスシートです。

ロングシートだと、まさか子供のように後ろ向いて、座席に膝のせてガン見するわけにもいかず。
向かい人の頭越しにしか外は見えません。

人の頭越しだと、「あの人自分のことをすごく見てる」などという誤解を与えかねないし・・・。
何より風景全体がよく見えない・・・。

実際前に「富士山を電車から眺めたい。」と思って、御殿場線に乗ったのですが・・・。
まさかのロングシートで、しかも向かいの窓は全面的に日除けシェードを降ろしているというシチュエーション。

シェード越しにうっすら見える影を見て、「あれが富士山の稜線かしらん？」という具合。
がっくりきて、終点までふて寝（いつの間にか本気寝）するしかありませんでした。

水戸線に乗った時も、食べそこねたお昼がわりのホットドッグを持参したらロングシートで。
「ふん、人が少なくなったら食べてやれ。」と思っていましたが、結局さして減らず→ふて寝。

ずっと食べるのを我慢してたから、家まで待てず・・・。
終点のホームのベンチで、ムシャムシャと食べてしまいました。

「ここは田舎だから（失礼！）クロスシートだろう。」と、勝手に思い込みがちですが・・・。
意外と、都会で働いていた通勤電車のお古が走ってるんですよね。

このクロスVSロング問題・・・。
意外と、電気が通ってないところを走るディーゼル車には外れがありません。

ディーゼル車ですと、ほとんど「四人掛けのボックス席と、向かい合わせの二人掛け」という車体の規格になるからです。
それが、私が山間を走るローカル線を愛する理由のひとつです。

続く。

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