近頃はAIでイラストも音楽も作れる時代になったので、これからはAIをどんな風に創作に取り入れていこうかなぁと考えていましたうさぎ

その結果私が出した結論は、「AIは使えるところで柔軟に使っていく。でも作品の核になる“物語”や“感情”は、これからも自分で考え続けたい!」でした。

 

実はつい先日、とまとちゃんとOTO MARTというイベントに遊びに行ってきました。自分の好きな音を9つ選ぶだけで、誰でも楽曲を作れるという非常に楽しいイベントです!

↓をクリックして数秒待つと、私が作ったネコチャン中心のOTOが聴けます笑

OTO MARTであつめたNYAAAN!の音

 

おそらくこれからは「自分の好きな曲や自分の好きな画像は、自分(AI)で作るのが当たり前」という、ある意味創作の民主化みたいな時代になると思っています。

今、私がご依頼として楽曲を制作する場合は、これまで通り自分で責任を持って作編曲を行っていますが、AIの進化は本当に速いので、おそらく数年後には「(たとえご依頼であったとしても)AIを前提にしたプロジェクト」が登場するだろうなーと思っています。

そうなった時に、「AIのことよくわからない……赤ちゃん泣き」とならないように、「(趣味の領域では)今のうちにいっぱい使っておこう!」と思ったんです。

 

 

 


そういうわけで、ここ最近はAIを存分に活用しながら、人生で一度はやりたいと思っていた"物語音楽作品"を作り続けています。

本日はその試みの中から2つ、具体的には「キャラソン生成」と「実写版MV作成」の方法についてご紹介したいと思います!

1.キャラソン生成
主な使用ツール:Gemini(Lyria3)

  • 良かったこと:物語を生成しているチャットから楽曲を作ったので、過去のやりとり(キャラクター心理や世界観)を見事に反映した、解像度の高い楽曲が生成された
  • 苦労したこと:マッシュアップは技術的にまだできないらしく、人の手でやることになった(まぁそれは全然構いませんけども!むしろ私の仕事を残しておいてくれてありがとう)

【作成手順】

 

1.Geminiで物語を生成しているチャット(人呼んで『妄想掃きだめチャット』)を用意します。

2.ツール > 音楽を作成 を選択してキャラソンの雰囲気などを記載します。→ レニちゃんのキャラソンが生成されました。
あの、何でGemini君は私の好きな音楽ジャンルまで知ってたんですかね……?無気力

こういうダークな雰囲気のダンスミュージック超好きなんですがホントに何でなんですか??驚き
3.めっちゃ良かったので来夢君のアンサーソングも作ってもらった。→ アンサーソングも良すぎるんだが!?昇天
4.「……もしかしてこの2曲、同時に再生したら最高のマッシュアップ曲になるのでは?」と思いつく。

5.テンポ合わせて合成してみたら本当に最高だった。→「よし!MV付けて動画投稿したろ!よだれ」と思いつく。

◆詳しくはショート動画『ほぼGoogleだけでキャラソン(Lyria3)と実写MV(Veo3.1)を作りました』にて!



2.実写版MV作成
主な使用ツール:Google Flow(Veo3.1)

  • 良かったこと:役者さんがいなくても、自分の頭の中でイメージしたシーンを撮影できた
  • 苦労したことありえないくらい時間がかかった。完成するまでにめちゃくちゃ根気がいる

【作成手順】
 

1. 楽曲に合わせて動画構成を考え、Geminiで各シーンの画像生成&動画生成用プロンプトを用意しておきます
2.Geminiイラスト版のキャラクターシートを実写化します

3.キャラクターシートを活用し、GeminiまたはChatGPTでシーン画像を生成します

ポイント:チャットツールは基本的に以前までの生成結果を引きずるので、シーン順ではなく同じ背景のショットはまとめて生成しました。このあたりは実際に動画を撮影してる感覚と近かったです。
「はい、今日は白ホリのカットをまとめて生成しまーす。まずは来夢くんパイプ椅子に座ってね~。次からはレニちゃんも出てきてね~」みたいな感じで。

◆※以前までの生成結果を引きずってしまった事例:

『ChatGPTで画像生成すると稀によくあるハプニング』にて爆笑

4.Flowに移動し、シーン画像をフレームにセットして動画化します
ポイント:Google Flow(無課金)は毎日2本ずつしか動画生成できません。万が一失敗したらプロンプトを修正して再生成するので、ヘタをすると1日1カットという超亀足ペース真顔

※こういう失敗を毎日のようにしてました魂が抜ける
詳しくはショート動画にて……(coming soon...)

5.Lip Sync Videoで歌詞を歌わせます。本当は最後の方もやりたかったんだけど力尽きたネガティブ
6.完成!!

所感:めちゃくちゃ疲れてしばらく無気力になりましたふとん1ふとん2ふとん3これがAIブレインフライというやつか……!!オエー
おそらく工程が多いせいだと思われます。シーン画像生成→プロンプト修正して再生成→動画生成→プロンプト修正して再生成……みたいな作業を毎日継続するわけですからそりゃ疲れる煽り


 

こんな具合に色々本当に大変でしたが、大好きな楽曲&MVが作れて気分は最高です!
sunoをはじめとする音楽生成AIは、まだまだ賛否両論あるかと思いますが、個人的には編曲を任せられる分、世界観の設計やキャラクター心理・歌詞制作などといった、物語を形作る重要な部分に時間を割けるようになるので、これはこれで良い面もあるんじゃないかな~なんて思ったりもしています。

 

AIのお陰で手軽に音楽が作れるようになった今、クリエイターの個性って何だろう? と考えた時に、それは意外と完成品そのものよりも制作のプロセスの方に宿るんじゃないかな~なんて思ったりしています照れ
例えば「ある日、ふとした光景を見ていたら突然メロディが降ってきた」とか、今回のような「この2曲をぶつけたら、感情がもっと激しくぶつかり合うのでは」みたいな偶然のひらめきって、理屈ではなかなか説明できないですよねにっこり

また、私は昔から「登場人物がどんな過去を経て、今この歌詞を歌っているのか」みたいな心情に深く根付いた音楽を作るのが好きなのですが、そういう感情の核も、私という個人の経験の中からしか生まれないんじゃないかと思いました


『The Cage Between Us』は物語を下地に生成された2曲を、人間の手でマッシュアップして生まれた曲です

素材こそAI生成ですが、その背景には長い時間をかけて練り上げた世界観があります。

そして何よりあのひらめきの瞬間には、確かに人間ならではのドラマティックな出会いが宿っていました。

 

これからもこうした作品作りのプロセスをいっそう大事にしたいと思っていますし、音楽を“ただ心地良い音”として消費するのではなく、「世界観を構成する要素の一つ」として、大切に作り続けたいなぁと思っています!
 

 

今回の作品を通じて、AI時代ならではのワクワクする衝動をお届けできましたら幸いですニコニコ

この度、エルム凪様の15周年記念アルバム【⠀翡翠 】で作曲を担当させていただきました!

 


エルム凪様から、神々の王国の姫と旅人の青年による西洋のかぐや姫のような素晴らしい物語をご共有いただき、そのストーリーをもとに楽曲を組み立てていきました。
今回は天上と地上を繋ぐ物語ということで、世界観ごとに使用する楽器を設計しました。

<天上の世界>
・シロフォン
・チャイム
・クワイア
・オルガン
・オーケストラ

→透明感や神聖さを表現する音色で構成

<地上の世界>
・パンフルート
・アコーディオン
・タンバリン
・ターキッシュ系リズムパーカッション

→人々の営みや温かさを感じられる音色で構成


【各シーンの詳細】

1.人々の間で語り継がれる伝承(00:00~00:30):
イントロは夜の海を思わせる波の音と、降り注ぐ月の光のような繊細なストリングスで構成しました。メロディは「人々の間に受け継がれている言い伝え」をイメージした、シンプルな旋律にしています。
実はいただいた物語では、この伝承は物語の最後に登場していたのですが、イントロとエンディングを円環のようにつなげることで、姫と旅人の心、そして果てしなく長い時間が、どこまでもつながっていることを表したいと思ったので、この構成にしました。

2.天上から地上へ急降下(00:30~00:44):
その後、天女たちの歌声によって、一気に時代が過去へと遡ります
ここは伝承を歌い継いできた地上の人々が、遥か彼方の空の向こうにある天上の国に思いを馳せるようなイメージでもあり、同時に天上から地上へ降り立った姫の軌跡を追うようなイメージでもあります。
疾走感のあるサウンドで、聴いている方も空を飛んでいるような浮遊感のある気持ちになっていただけたらと思いながら作りました。

あと個人的に「人ならざるモノ」のテーマは変拍子で作りたいという思いがあるので、5拍子→6拍子→5拍子……みたいな複雑な拍子構成にしています。

3.天上の掟を破り、地上へ降り立つ姫(00:44~00:58):
私はミュージカル映画の序盤、活気に満ちた民衆が大勢で歌を歌うシーンが大好きなので、Aメロは初めて人間たちの営みを目の当たりにする姫に楽しんで貰いたくて、彼女をおもてなしするようなイメージで作りました。
ガヤガヤした街の喧噪をSEとして入れたり、左右からランダムに町娘たちのコーラスが入ったり……姫を歓迎する楽しい空気感を表現しています。

4.旅人の青年と手を取って踊る(00:58~01:13):
続くBメロは旅人との出会いのシーンをイメージしました。
ここは民衆の輪の中で二人が手を取り合ってダンスを踊っているイメージにしたくて、ステップを踏むような力強いパーカッション類と、旅人の声をイメージした男声音源(SynthesizerV Riku)をハモりとして加えました。
二人の心情としては、旅人の方は「生まれた場所は違うけれど、同じ寂しさを持つ運命の人」みたいなイメージで、姫の方は「惹かれてはいけないのに、どうしても目が離せない」という葛藤を抱えているというイメージで考えていました。

5.神々の国から降りてきた使者(01:13~01:27):
そして、ストーリーを読んだ時に絶対に入れたいと思っていた、天の使者たちが降りてくる場面です。
天の裁き・怒りを表現するため、雷鳴や逃げ惑う人々の悲鳴、鴉の鳴き声などのSEを入れ、賑やかな街の喧噪が翳りを帯びる様子を表現しました。
エルム凪様の多重コーラスの力によって、厳格で美しい使者たちの声が見事に表現されています。

6.「私は、天に帰らなければならない」(01:27~01:44):
天の使者たちによって混乱に陥った街に立ちすくみ、心優しい姫が別れを決断するシーンでは、姫の内面の世界を表現するため、あえてギター一本というシンプルな伴奏にしました。
先ほどの天の裁きのターンで限界まで音の厚みを増していたので、ここに来て一気に音とリバーブを下げることで強いコントラストを演出しています。

7.彼女を想い続けることを誓う青年と、雲の彼方へ消えてゆく姫(01:44~02:28):
そして旅人が手を放す別れのシーンがやってきます。

後半にもう一度Rikuに登場してもらい、たとえ離れ離れになってしまっても、ずっと互いを想い続けるという未来への誓いをデュエットしてもらいました。
姫が空高く舞い上がり消えてゆくことを表現するため、エルム凪様の透き通るようなハイトーンで幕を閉じます。
イントロ直後に登場した天女たちのモチーフを再登場させ、姫が彼女たちに連れられて帰ってゆくイメージを作りました。

8.満月の夜、人々はいつまでも語り継ぐ(02:28~):
そして最後は、再びイントロと同じシンプルな言い伝えのフレーズをリフレインして終わります。

スウェーデン語にはMångata(モンガータ)という美しい言葉があります。これは『水面に映った道のように見える月明り』のことで、一言ではなかなか翻訳できない珍しい言葉なのだそうです。
エルム凪様から「満月の夜、雲の切れ間から光が降り注ぐ日に、人々から語り継がれている伝承がある」というお話をいただいた時、頭の中に浮かんだのがこのイメージでした。まるで姫が旅人の青年と出会うための道を作っているようでロマンチックだなぁと思いまして……泣くうさぎ

私はエルム凪様の歌声にずっと救われてきました。
可愛らしい姫の歌声も、厳しく厳かな天上の使者の歌声もお一人で歌われている、その歌声の幅広さもそうなのですが、何よりその歌声は、深い奥行きと豊かな感情表現に満ちており、だからこそこれほどまでに多彩な物語を紡ぎ出せるのだと感じました。
私はいつもはSynthesizerVというAIの歌声ソフトを使って曲を作っていますが、今回エルム凪様の歌声が入ったオケを聴いた時に、鳥肌が立つ場面が何度もあり、やはり人間の歌声の持つ固有の力を感じました。

そして他の楽曲の作曲や作詞、イラスト制作をされている、技術的にもお人柄的にも素晴らしいアーティストの皆様とお話をさせていただくことで、非常に大きな刺激を受けました。


今回このような素晴らしいアルバム企画に参加させていただき、本当にありがとうございました。

このアルバムも、ここで得た経験もどちらも一生の宝物です!ニコニコ

 

夏に初参加したボカコレがあまりに楽しすぎたので、冬もREMIX部門で参加させていただきました!


今年の年末年始休暇は例年に比べて長かったということもあり、期間中に夢中になって作りこんでいた作品を、このタイミングで投稿させていただきましたニコニコ

【制作のきっかけ】
昨年からドハマりしているSynthesizerVですが、ブラックフライデーやらV2の登場などもあり、気が付けば手持ち音源の数が7音源にまで増えていました無気力
元々好きすぎて購入した音源(FengYi、Haydenなど)もいれば、ノリで導入したらめちゃくちゃ好きになってしまった音源(Liam、Eriなど)もいて、とにかく全員への愛が半端なくなってしまい、せっかくなら皆で一斉に歌ってもらって、合唱動画みたいなものを作りたい!と思ったのが、今回の制作の出発点でした。
その時真っ先に頭に過ったのが、jonjonjon様によるブリキノダンスの合唱動画です。アレンジも歌っている方のお声も全てがかっこよくて、10年以上経っても大好きな動画です!よだれ

【各シーンについて】
今回のMV制作にあたり、10話連続のアニメ作品を想定したプロットを作成しました。
詳しくは特設サイト【Divine Projection Cup(神格投影杯)】をご覧くださいにっこり

 

STORYから第一話の小説も公開しています。時間が足りなさ過ぎてブリキノダンスのシーンまでいけなかったのですがネガティブ、続きの話も1日1本を目安に公開していきたいと考えています。
それまでは皆さまのご想像の中で、「こういう話なんだろうな~」と自由に補完しながら楽しんでいただけたら嬉しいです。

全員に平等に出番を作る構成にしたかったため、第9話以降のカットは今回のMVには含まれていません。
また、パート分けの都合により、映像に登場するキャラクターが一部変更されている箇所もあります。

【MV制作の手順】
プロットの中から(脳内アニメとして)印象的なシーンをピックアップし、それぞれをアニメーションカットとして一つずつ制作していきました。

1.MixBoardとNanobananaを往復しながらキャラクターシートを作成

最初にざっくり衣装コンセプトを伝えて調整し、その後メカっぽいパーツを追加するなどしてデザインを詰めていきました。
宗教というテーマは非常にデリケートなため、特定の神話・宗教に限定されないよう、複数のモチーフをミックスしつつ、ファッション性を重視したデザインにしています。


2.キャラクターシートを活用してChatGPTでキービジュアルを作成


3.キャラクターシートを活用してNanobananaでアニメ風ワンシーンイラストを作成


4.ワンシーンイラストを基にアニメカットを出力


5.使えそうなカットを抽出して生成


6.Grokでアニメ化

制作していた頃(昨年末~今年頭)はちょうどGrokが一番輝いていた時期で、かなり無茶なプロンプトでもいい感じの動画が出てました。
今は同じプロンプト入れても当時と同じクオリティのシーンを出力するのは難しいと思います。
AIは常に進化していますが、私たちにとって画期的に見える進化もあれば、逆に後退しているように見える変化が起きることもあります。だからこそ今しか作れない作品を、このタイミングで形にできたことをとても嬉しく思っています。

本作では、AIによって変容していく世界と、人間の創造性・信仰性・芸術性との衝突も物語の根幹に据えています。
現実の社会と静かにリンクさせながら、この物語が投げかける問いを感じ取っていただけたら嬉しいです。