ひやかしで~す。 (後編) | FLOATING JAM の 『続・浮いたり、沈んだり。』

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  FLOATING JAM & FJスズキ の 『日常と非日常』

 

 

『中編』から つづく。)

 

 

 

 

ムダに『後編』。

 

『デロリアン』の話題のついでに、私の中の「デロリアン の想ひ出」話をば。

 

 

 

 

 

『デロリアン』という車が市販車として実在するものだとは、少なくとも映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の 1作目を観ている時点では存じませんでした。

(あ、市販車にはタイムマシン機能は付いてませんので。念のため。)

 

 

 

もう 20年近く前になろうかと思います。

当時住んでいた静岡市内のワンルームマンションの近くに、小さな自動車修理工場 兼 中古車販売店がございまして。

 

“ 近所 “ というほどではないにしろ 生活圏内でよく利用する幹線道路に面しており、毎日のようにその前を通り掛かっていたある日。

 

 

 「おっ!『デロリアン』じゃん!!」

 

 

 

そう。

あったのです。

その自動車修理工場の敷地内に。

 

何となくではありますが「売り物」ではなく「オーナーの趣味」的な感じかと。

 

 

 

毎日のようにそのお店の前を通り掛かるので、それにつれてほぼ毎日のように

 

 「おっ!『デロリアン』じゃん!!」

 

ってなってました。

 

 

2年くらい前に観た TV番組『ディスカバリー・チャンネル』で デロリアン をレストアする回がありました。

恐らくマニアが温存しているであろう極少数のミント状態の個体は別として、市場に出るコンディションのよい出物はなかなかレアなようで。

 

その一方で、内装や電装品といったリプレイス用の部品の新品デッドストックは割と潤沢に残っているらしい。

まあ、そこも お金との相談ってことなんでしょうけど、現物が “ ある “ ってところが肝要かと。

 

 

 

 

 

話は戻ります。

 

 

前述のワンルームマンション、3階建てで全30戸超のちょっとバブリーな物件でございました。

 

んが。

その割に設計時の見通しが甘かったのかどうか、敷地内の駐車スペースが 5台分ほどしかない。

従って、大家さん側が近隣の有料駐車場を手配して希望者に配分するという具合に。

私はマンションから徒歩 2分ほどの、不動産会社に隣接する有料駐車場をあてがわれておりました。

雨の日とかには ちょっと不便な面はあったものの、毎度々々 敷地内の狭い駐車スペースで何度も切り返しながら駐車する徒労を思えば、むしろこっちの方が快適で私には向いていてよかった。

 

 

 

そして、またまたある日の出来事。

 

私の駐車区画の隣の隣。

前日まで空いていた場所に、シートに覆われた車両が停まっております。

 

一般的な国産乗用車とは明らかに一線を画す低~いフォルム。

シートの下から覗く細~い放射状のフィンタイプのホイールが、もう「?」と訝る余地さえ与えず。

 

 

 「おっ!『デロリアン』じゃん!!」

 

 

素直に考えて、件の修理工場のものと同一個体という判断で間違いなかろうかと。

実際、その後そっちの工場の方では デロリアン は見掛けませんでしたし。

 

 

 

確か半年に満たない短期間だったと記憶しておりますが、土日の昼間とかに駐車場に行くと何度かそのカバーが取り払われている状況に出くわしました。

オーナーらしき人がエンジンを掛けに来ていて、アイドリング状態をキープしております。

 

私としてはものすご~く気にはなるものの、そのオーナーと思しき人と特に話すきっかけも見出せず。

ってゆーか、話し掛けてみたところで

 

 「これって『デロリアン』ですよね?」

 「・・・そうですけど。」

 

くらいの会話が関の山かと思いまして。

 

 

横目でチラチラ眺めては、内心

 

 「あぁ、確かに ステンレス/ヘアライン仕上げ・・・。」

 

とか、ど~でもよいことを思っておりました。

 

 

 

 

 

・・・てな感じで、特にオチはございませぬが。

このお話、もうちょっと続きがございます。

 

 

 

 

この駐車場、細い市道に面しており、道を挟んだその向かいに女子大生の寮がありました。

「寮」といっても特定の大学のオフシャルなものなのか、一般向けの賃貸なのかは存じませぬが。

1F に大家さん(若しくは雇われ管理人?)の老夫婦がお住まいで、2F~3F に各数部屋ずつの個室という物件。

 

私は毎日駐車場に出入りするので 大家さんご夫婦とは度々顔を合わせる機会もあり、会えばとりあえず挨拶を交わす程度の「顔見知り」になっておりました。

 

 

特にご主人の方、よく道路に出てタバコを吸っているので より顔を合わす機会も多く。

ある時など、

 

 ~ 寮の外に設置してある共同の洗濯機から入居者(女子学生)の下着が盗まれたので、警察に通報した上で盗難対策として鍵付きの囲いを設けた。

 

とか説明してくださいました。

それって、もしかしたら私も疑われていて 牽制したつもりだったのかも知れん・・・。

 

 

 

で。

その大家のご主人。

 

実は、『エメット・ブラウン博士』なのでした。

 

いえ、ホントに。

 

 

長身でギョロっとした大きな目、後ろになびかせた総白髪が『ドク』その人で間違いない・・・と、ず~~っと思ってたところに『デロリアン』登場!

もう、決定的じゃございませぬか。

 

 

『次元転移装置』思い付いちゃったんだね~。

ついに着工ってことですな。

 

 

 

その日から『ジョニー・ビー・グッド』と スケボー の練習を欠かさずに、“ 来るべき日 “ に備える私なのでした。

 

(ちょっと時系列がアレですけど・・・。)

 

 

 

 

 

う~む。

地球の重力が増してる割には「落ちっぷり」がイマイチ・・・。

 

 

 

 

 

↓ 唯一 私が所有する『デロリアン』。

 

 

 

 

 

(おわり)

 

 

 

 

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