静岡県で生まれ育った私は 富士山は静岡県のものだと思って疑いませんが、きっと山梨県側の人々も自分たちのものだと思ってるに違いない。
まあ、思うだけなら お互い自由だし。
昨年(2013年)の富士山 世界文化遺産登録以降、巷には「富士山で ちょっと盛り上がってやろうじゃないか。」的なムードが うっすらと漂っております。
それをきっかけにゴミ問題とかが片付けばよいな~くらいのことは思うのですが、いかな日本一の山とはいえ 毎日のように眺めていると 特にこれといった感慨も湧かないというか・・・。
川勝氏が 静岡県知事に就任直後、「2月23日を『富士山の日』にして県民の休日に!」みたいに息巻いていらっしゃいましたが、県民からはイマイチ冷ややか~な反応。(というか、ほぼ無反応?)
一応 2月23日は『富士山の日』にはなりましたけど、特に休日とかにはなってない。(と思います。)
とはいえ、さすがに世界文化遺産登録成就ともなると
「『富士山の日』? まあ、あってもいいんじゃない? なんとなく・・・。」
くらいには温まっている気はしますけど。
今年の 2月23日 も特に大きく盛り上がった気配は感じなかったので、現状はそれくらいの “ 温度 “ ということで間違いないんじゃないかと思います。
それはともかく。
3/27(木)の中日新聞朝刊 1面の記事を見て「へ~~~~~。」とか「ほ~~~~~。」とか、与作張りに関心しきり。
~ 87の山 標高1メートル変化 測量法変更
という見出し。
中日新聞の WEB 版にリンクしようと思ったら、紙面よりも かなり省略された内容になってた。
一方、東京新聞の方は基本的に紙面と同内容だったので、そちらにリンクを。
~ 87の山、高さ変わります 国土地理院が測量法変更
(『東京新聞 / TOKYO Web』 2014年3月28日 より)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/yama/CK2014032802000232.html
念のため、後々のリンク切れ対策と同時に「いちいち リンク先とか読むのめんどくせ~。」とお嘆きの貴兄に、概略をまとめると・・・。
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国土地理院が、この 4月1日から日本の山の標高を これまでの三角測量による計測から GPSを使った計測値に改める。
その結果、全国主要 1,003山岳の内、87 の山の標高が 1メートル高くなったり/低くなったりすることに。
1位の富士山=3,776メートルと、2位の北岳=3,193メートルの標高はセンチ単位では変わるが、メートル単位では変わらない。
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といったお話。
富士山の標高と言ったら、日本国民 老若男女 ほぼ全員が
~ 3,776メートル = (富士山のように)『ミナナロ(皆 なろう)』
という語呂合わせで記憶していると思って間違いないでしょう。
私自身も いつどこで覚えたのか明確な記憶はございませんが、物心ついた頃には すでに「富士山=3,776メートル」だと知ってた気がするし。
その富士山の標高に関して、今日に至るまでに何度か素朴な疑問を感じつつも 特に掘り下げるでもなく放置しておりました。
★ 『標高 3,776メートル』の精度ってどれくらい?
『三角測量』という手法を使って計測値をもとに数学的に標高を導き出す・・・というのは、知識としては一応分かっているつもり。(実作業としてどういうことをしているのかは よくは知りませんが。)
日常的な感覚からすると「そんな何だか もどかしい手法で、4キロメートル近くもあるモノの高さを ホントに 1メートル単位の精度で測れるのか?」と思ってしまう。
エベレストみたいに 8,000メートル級の山とかになったら なおのこと。
まあ、それでも富士山の場合は遠方からも見通しの利く「測り易い山」なんでしょうけどね。
山々が連なったそのまた奥の方の山とかだったら、恐らく何段階かに分けて計測値を積み重ねるんじゃないかと思うので、相当 精度出し難いと思う。
件の記事に依れば、今回の改訂で富士山の標高は「センチ単位では変わる」ということなんですが。
この記事からは読み取れませんが、ネットで同話題に関する記事をいくつか拾い読みしている中で分かったのは、今回の更新が「三角測量から GPS に丸々切り替わる」ということではなく「これまで 三角測量と GPS の測定値が混在していたのを、GPS に統一する」ということらしい。
従って、富士山の「センチ単位の変更」というのが「三角測量 → GPS」の結果なのか、或いは「もともとあった GPS の数値を更新」なのかは分かりません。
さらに言うと、これまた日常的な感覚からして「GPS の方がハイテクだから高精度に違いない。」と思いがちですが、そこも実態はどうなのかは知りません。
いずれにしても、現状の標高が少なくとも「センチメートル単位」で計測可能だというところは間違いないようで、これはこれで関心してしまう。
「へ~~~~。」という感じ。
で。
実は、富士山の標高に関する素朴な疑問、真打は さらにその上にありまして。
★ 山って、そんなにも寸法変わらないものなのか?
私が物心ついた頃にはすでに「富士山 = 3,776メートル」だったわけで。
ということは、この半世紀近く(!)ず~っと「富士山 = 3,776メートル」を貫いていることになる。
「ほ~~~~。」という感じ。
国土地理院がどのくらいのスパンで山の標高データを更新しているのか知りませんが、少なくとも私は「富士山の標高が変わった。」という話はこれまで聞いたことがない。
またまた日常的な感覚からして、
「ちょっと暴風雨雪に曝されたら、山頂の 1メートルや 2メートル分なんて 簡単に吹っ飛んじゃうんじゃないのか?」
な~んて思うんですが。
あと、
「地震だって頻繁に起こってるんだから、地殻変動で 数10センチとか 簡単に伸び縮みしそう。」
さらに、
「年間 何万人だか何十万人だかが登頂してる訳だから、その人たちがみんな山頂に立ったら確実にエッジのところがポロポロと欠けて行ってるはず。」
みたいな。
そもそも富士山なんか、材質が溶岩で ただでさえ脆そうだし・・・。
今回の改訂で、これまで 3位と 4位だった山が「同率 3位」に並ぶとのこと。
例えば、もし 2位の北岳が 数メートル増減したところでほとんどの国民が「ふ~~ん・・・。」で終わってしまうと思いますが、これが富士山だったらそうは行かない。
私の想像(妄想)だと、今回の測定値改訂にあたり 国土地理院の中では・・・
「おい、富士山『3,775』メートルだってさ。
さすがに『ミナナコ(皆 泣こう)』ってのは縁起悪いんじゃね?」
或いは、
「おっ! 富士山『3,777』メートル!! スリーセブン、キターーーーーッ!!
世界文化遺産登録のご祝儀ってことで、盛っとくか~~!」
とか、ひとしきり盛り上がった後、
「社会的影響の大きさを鑑みて、富士山『3,776』メートルで保留。」
という政治的判断が下されたに違いない。
あっ、もしかしたら、誰かが標高維持のために 山頂を削ったり/置き石で盛ったり とかしてるのかも。
求む! 内部告発。
(そのうち怒られる・・・。)
■ FJスズキ ■