現在、我が家のトイレに一匹の蜘蛛が棲み付いております。
小指の先ほどの ちっちゃい蜘蛛。ハエトリグモでしょうか。
最初に見かけたのは 1週間ほど前。
トイレのドア内側の、敷居のふもとに居たのを発見。
トイレに閉じ込めしまうのも何だな~と思い、それ以降 トイレのドアは常に隙間を空けておいているのですが・・・。
入り口付近に居ないので「もう 外に出たかな?」と思ってよく見ると、まだトイレの奥の方で ちょろちょろしている。
次に見ると、また敷居のふもとで もぞもぞしている。
ず~っとそんなことを繰り返しているので、さてはと思いよ~く観察してみる。
すると案の定、どうやらこの蜘蛛、壁を登るのが苦手らしいことが判明。
平地は とことこと軽快に歩くし、見たところ脚は 8本とも機能している模様。
しかし、垂直面を登ろうとすると 途端に動きが鈍る。
脚を抜き差し繰り出そうとするも、脚先がグリップしなくて つるつる滑ってしまうみたい。
脂性か?
そんな調子なので、床から 1cmくらい上がったところで諦めて下りてしまう。
到底高さが 5cmもある敷居は越えられないから、トイレの外には出られない。
こと最近はもう壁登り自体を諦めたらしく、壁に当たっても片足を乗り上げたところですぐに方向転換してしまい、一切 登ろうとしなくなってしまった。
何だか、その背中に 憂いのようなものを感じてしまうのですが。
(それは私の一方的な都合。)
さて。
私はこの蜘蛛の人生(?)に 関与すべきか?/関与せざるべきか?
この蜘蛛がトイレに居るのは、自力で入ったのか/ここで生まれたのか、いずれにしても私の与り知らぬところ。
だから、トイレの外へ逃がしてやる(?)義理はないし、そもそも それが彼(彼女)にとって「よいこと」なのか「わるいこと」なのかも判別付かない。
日頃から蜘蛛には出来る限り親切にしたいと思っている私ではありますが、この場合、何が 正しいのか/正しくないのか よくわからない。
従って、『積極的に関与はしない』という態度をとることに決定いたしました。
ただ、引き続きトイレのドアは密閉せず、「外へ出る」という選択肢をこちらから奪うことはしないでおくことにする。
あと、踏ん付けないように充分に注意する。
ちょっと気になるのは食糧の問題。
トイレの中(しかも床の上のみ)という限られた生活空間で、必要な食糧が確保できるのかどうか。
まあ、これも「積極的に関与はしない」と決めた時点で私の知ったことではないのですが、確かハエトリグモは ダニとかを食べるという話も聞いたことがあります。
だったら大丈夫。
食糧は潤沢に確保できますぜ、スズキ家なら。(苦)
そんなこんなで、しばらくはトイレ掃除を自粛することにします。
そして、そんな折も折。
恐らく全くの無為無策に玄関から飛び込んで来たカナブンが、風呂の脱衣場の灯りの周りを ぶんぶん飛び回る。
彼(彼女)には、100% こちらの一方的な都合により「退場」願うことにしました。(屋外に逃がしました。)
だって、うるさいんだもん。
何にも考えてなさそうだし・・・。
蜘蛛の場合とは全く逆の「積極的な関与」を施しましたが、恐らく 結果的にそれがお互いのためだと信じております。
私が出来る限り蜘蛛に親切にしたいと思う理由はひとつ。
日頃の行いからして既に、私の『地獄行き』は ほぼ決定づけられていると思われるので。
~ 人と雲の行く果ては何処だろう。
あの人は天国へ行ったかな。
■ FJスズキ ■