昨日の日曜日、やっとの思いでNYの真ん中にあるリンカーンセンターに辿り着きました。NJ交通の電車運転手のスト。
乗車の切符を買おうとアップに入るとまずこれ。『スト決行中のため、全線停止です』って書いてある。
筆者はバスでタイムズスクエアーまで30分なんですけど、昨日は、日曜日の昼間というのに1時間45分もかかりました。マンハッタンへのリンカーントンネル大渋滞。みーんな、車を使ったってことなんでしょうね。ハドソン川を越えてジャージーシティに行く33番街から出てる地下鉄の駅もこの通り。大渋滞。そもそも電車が走ってない。
(娘が友達から貰った写真)
昨夜、合意に辿り着いたことを報道するニュースで『ビアンセのコンサートまでに解決しました』って言っていたのには、苦笑。だーれも、筆者が出かけたNYフィルのコンサートのことは気にしてない。クラッシックはどこにいてもマイナーです。
そんな大変な思いをして行ったコンサートですけど、ウルウルしちゃいました。隣に座っていたご婦人なぞは、涙を拭いてましたから。ほーんと、コンサートで久しぶりに泣いちゃいました。
曲目は、2016年にイーストマン音大のオーケストラのために作曲された作品。イーストマン音大というのは、ローチェスター大学の中にある音大です。全米のオーケストラの人員はここから過半数供給されていると言われている超名門です。
2016年11月にイーストマン音大オーケストラがNYフィルのホームであるリンカーンセンターで演奏することになって、その記念に音大が卒業生に何か貢献してもらうってことになったんだとか。まず白羽の矢が当たったのは、アメリカの誇る歌姫ルネ・フレミング。彼女と競演するのに、やはり同大卒業生の作曲家ケビン・プッツに作曲を依頼。フレミングの意見を入れながら、作ったのが『ブライトネス・オブ・ライト』。歌詞は、アメリカの誇る画家ジョージア・オキーフと20も年上の愛人(のち夫)カメラマンとの書簡。
ステージは、オキーフの作品や写真が映し出されて、ソプラノとバリトンが手紙を歌いながら綴るというかなりの実験作。オキーフというと、めちゃくちゃエロチックな花の絵を描く人だと思ってたんですけど、風景画もたくさん描いてるんですねえ。それもすごくエロチック。絵というのは、作家の内面が表出している再認識させられました。もっとも、芸術論を戦わせるラブレターを聴きながら見たせいもあるんでしょうけどね。
いやあ、良かった。大満足。
先月は、カーチス音大が卒業生のユージャ・ワングと競演するコンサートに行って感動しましたけど、イーストマンもいい企画をしてたんですねえ。カーチス音大のオーケストラで見たかったなあ。(当時はカリフォルニアに住んでました。)
若いオキーフが不倫のオッサンに翻弄されながらも芸術家として大成して行く様子を映像と音楽で訴えられて、感涙ものでした。
イーストマン音大、いい仕事してました。
それでは、また。
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