娘『ねえ、感じた』
息子『うん、揺れたよ、ここも』
筆者がニューヨークの地下鉄に乗っている最中に双子からもらった昨日のチャットです。
筆者『えっ、地震全然、地下鉄は停まらなかったよ。気が付かなかった。大きかったの
』
と言うわけで、地震です。
まさか、NYでこんな会話をすることになるとはビックリです。震源地は、マンハッタンとペンシルベニア州の中間地、ニュージャージー州の北西。マグニチュードは4.8。まあ、かなり大きい。娘はマンハッタンから100マイル南のフィラデルフィア。息子は、100マイル北のコネチカット。
この地震騒ぎで、昨日のニューヨーク・フィルのコンサートも思い出深いものとなりました。というか、破茶滅茶。
クラシックのコンサートですから、もちろん携帯や電子機器の使用は禁止。のはずなんですけど、いやあ、こんなことになるとは。確かにみんなミュートにはしていたようですけど、演奏中に余震を告げる警報があっちこっちで、鳴り響きました。それが何度も。
ご存知のように、緊急時には誰もの携帯が警報音と共にメッセージが入ります。休憩中に筆者も携帯をオンにしたら、入ってきたメッセージがこれです。
『緊急警報
NY市の地震警報:余震がありそうです。市民は、そのままの活動を継続可能です』
みなさん、コンサート中に、携帯を切ってないんですねえ。よく分かりました。筆者は、飛行機モードに切り替えて、外からの連絡を全てシャットアウトした上で、ミュート設定にしてます。そんなに難しい設定だとは思えないですけどねえ。まあ、平日の日中のコンサートは年配の人が多いので、ITに弱い
『シャットダウンしろよ』
と言う怒号が何度も飛び交うコンサート。ちょっとねえ。めちゃくちゃ険悪ムード。
どうにか前半が終わって、休憩。後半に入る前にいきなり隣のご婦人から声をかけられました。
『演奏中は、携帯をきちんと切って下さいね。ミュートだけじゃなくて』
『ええっと、私は、飛行機モードにしてますから、絶対大丈夫です。携帯が鳴らなかったことは、ご存知ですよね。』
『もちろん、知ってます。これは、ホール係の人からの伝言です。私も右隣の人から伝えられました。左隣の人に注意を喚起してくれって。お隣の方に伝言を伝えるように言って頂けますか?』
『ああ、なるほど。承知しました』
いやはや、驚きました。コンサートホールで伝言ゲームもちろん、会場のアナウンスもありましたけど。。。
これで、後半は静かになるかと思ったんですけどねえ。
日独ハーフの人気ピアニストのアリス・サラ・オットがラベルのピアノ協奏曲を弾いたんですけど、演奏中に鳴り響く警報いやはや。終わって、アンコールのエリック・サティを弾く前に彼女が笑いながら、言いました。
『NYフィルとの初めての協演で、私に取っては、記念すべき日だったんですけど、まあ、他の意味でも初めての経験で、忘れられないコンサートになりました』
いやいや、申し訳ない。。。。警報の音を気にしないで、思いっきり弾いていただきたかったです。
始めて彼女の演奏を聴いたんですが、演目もラベルではっちゃけてて凄く良かった。噂通り、裸足で登場したのは、驚きましたけどね。漫画『ピアノの森』の野生児の主人公がステージに靴を履いて登場出来るための訓練を受ける話がありましたけど、それを思い出しちゃいました。はははは。
オットさん、嫌にならないで、またNYに来て下さいね。
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